さて読者は、以下の3つの固有名詞をご存知だろうか。何れも、投資信託の商品名だ。
(1)「eMAXIS Slim 先進国株式インデックス」、
(2)「<購入・換金手数料なし>ニッセイ外国株式インデックスファンド」
(3)「eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)」
3つの「ベスト投信」の共通項とは?
上記は、1月12日(土)に発表された「投信ブロガーが選ぶファンド・オブザイヤー2018」で表彰された上位3ファンドで、順位は上記の順番だ。
投資信託についてブログを書いている「投信ブロガー」が、優れていると思うファンド(投資信託)を投票で選んだもので、詳しくは主催者のホームページをご参照頂きたいが、有効投票人数は241人に及んだ。
これらのファンド名をご存じない方は、上記のホームページから、運用会社各社のホームページを訪ねて、どのような商品なのか見て欲しい(「交付目論見書」を見ると概要が分かる)。
3商品とも、幅広い国の外国株式(1、2は先進国中心、3は日本株も含む全世界株式だが「大きな差」はない)の株価指数への連動を目指すインデックスファンドであり、何れも、運用管理費用(信託報酬)が低いことが評価されている。上位2ファンドは年率0.11772%(税抜きは0.109%)、3位のファンドも0.15336%(税抜き0.142%)と低水準だ。もちろん、何れも購入時に手数料を取られない「ノーロード」のファンドだ。
ちなみに、上位10位までの票を得たファンドは全てインデックスファンドであり、ファンドマネージャーが投資先企業を選ぶアクティブファンドは一本もない。ファンドの顔ぶれだけを見ると、別の投資家イベントとして有名な「インデックス投資ナイト」を見ているような趣だ。投信ブロガーの目から見て、それだけ優劣がはっきりしているということだろう。
2位のニッセイ・アセットマネジメントの商品は、これまでに何度も信託報酬を引き下げており、その姿勢と現実の手数料の安さが、投信に詳しいブロガー達に評価されてきた。また、1位、3位に入った三菱UFJ国際投信の「eMAXIS Slim」のシリーズでは、運用会社が「同一カテゴリーの商品でライバル会社が信託報酬を下げたら、最安水準まで追随して信託報酬を下げる」と宣言して、これまでそのように実行してきた。
読者の多くは、既に何らかの形で資産運用を始めておられるだろう。何らかの形で投信をお持ちの方が少なくないのではないか。銀行や証券会社で投信を買った方もおられようし、勤め先の会社がDC(確定拠出年金)を導入していて運用商品を選ばなければならない方もおられようし、NISAやつみたてNISAで投資を始めた方、投信ではないが貯蓄性の生命保険を買ってしまった方もいるにちがいない(実質的な手数料が高いので概ね投信よりも条件が悪い。筆者は、運用商品としては「全ての」貯蓄性生命保険に反対する)。
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