最新カローラはゴルフにどれだけ迫ったのか 5ドアハッチバック世界王者と徹底比較

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ちなみに2018年の「年クルマ」を決める「2018-2019日本カー・オブ・ザ・イヤー」はボルボXC40が獲得。カローラ スポーツは49点差で2位だったものの、60人の選考委員中21人が10点満点を投じている。筆者もその一人だが選考理由はこのように記した。

「Cセグメントハッチバック市場の中で、ドイツの巨人とガチンコ勝負するために奇を狙わず“直球勝負”で挑んだ1台であることを高く評価しました。(中略)すべてにおいて従来のカローラとは別次元の性能を備えていますが、『誰でもどこでも気負いなく乗れる』という歴代カローラのDNAはシッカリと受け継がれているなど、トヨタの『もっといいクルマ作り』がわかりやすい形で表現されている1台だと思っています」

日本でも最も親しまれる輸入車「ゴルフ」

ちなみに“ドイツの巨人”とはフォルクスワーゲン「ゴルフ」のことだ。1975年に初代モデルが登場以降、激戦区のコンパクトハッチバックの中でつねにベンチマークとして君臨しているモデルである。日本でも最も親しまれる輸入車と呼ばれ、累計販売台数は約85万台を記録している。

現行モデルとなるゴルフⅦは2013年に日本に導入。新モジュール戦略「MQB」を採用し、卓越した走行性能はもちろん、プレミアムカーに匹敵する内外装の品質、安全性能、軽量化による燃費性能などトータルパフォーマンスが高く、欧州カー・オブ・ザ・イヤー2013や2013-2014日本カー・オブ・ザ・イヤー(輸入車初)を獲得。2017年に大幅改良が行われ、「先進のデジタルインターフェイスの採用」や「運転支援システムの充実」、そして「エクステリアのアップデート」と、完成度をより高いレベルへと引き上げている。

そんなゴルフにカローラ スポーツはどれだけ迫っているのか。

まずエクステリアだ。カローラの名を冠するが、カローラ スポーツについては、2代目「オーリス」の流れを引き継いだ車種である。それから考えると正常進化ではあるもののワイド&ローのプロポーション、目つきがシャープな最新トヨタ顔のフロントマスク、カタマリ感のあるリア(樹脂製リアゲートでデザインの自由度アップ)、そしてトヨタ車の中では優秀なホイールアーチクリアランスなどなど、攻めたデザインといえる。

歴代カローラハッチバックを振り返ると、セダンのオマケ的なキャラクターで記憶に残らないモデルが多かったが、個人的には1987年に「2BOX上級生」のキャッチコピーで登場した「カローラFX」以来の“華”があるスポーティーなデザインだと思う。

ボディーサイズは各国の法規対応を除けば世界共通となっており、全長4375×全幅1790×全高1460mm、ホイールベース2640mmである。「カローラが3ナンバーかよ!!」という意見もわからなくはないが、現行ヴィッツが5ナンバー枠いっぱいであることを考えれば当然の流れで、それも含めて「カローラの刷新」といえる。ただし、セダン/ワゴンの日本向けはさすがにハッチバックほど攻めず、全幅が狭い“ナローボディ”が用意されるそうだ。

対するゴルフは短いボンネットと大きなキャビン、そして極太のDピラーと2BOXの王道的なスタイリングで、「どこから見てもゴルフ」といった安心感はあるものの、基本的にはキープコンセプトのため、決してハズすことはないが「ハッ!!」とときめくような驚きはない。ちなみにボディーサイズは全長4265×全幅1800×全高1480mm、ホイールベース2635mmと世代を重ねる度にサイズアップ。余談だが、初代ゴルフは「up!」、4代目ゴルフは「ポロ」とほぼ同サイズである。

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