孤独死の後に残った現場の知られざる後始末 滅多に表へ出ない「特殊清掃」の裏側を見た

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床が畳の場合は、畳を取り除けば汚れが取り除かれる場合もある。しかし多くの場合は、畳を超えて床下まで汚れが届いている。

2階の場合、床下と天井はつながっているので、最悪の場合下の階に液体が漏れていくことになる。

僕が見た和室2階の現場でも、床下には大きな染みができていた。床下を張り替えることはできないため、洗剤でしっかりと洗った後、塗料で塗り固めた。

特殊清掃業を営むには技術と設備が必要不可欠

しっかり清掃しようと思ったら、大変な作業になるのだ。

「特殊清掃業を営むには道具にはかなりの投資が必要になるよ。オゾン脱臭機も1台100万円以上するし、それが数台は必要。使用する薬剤も冷暗所で保存しなければならない。トラックももちろん必要になる。もちろんそれらを収納する場所も必要。生半可な気持ちでは始められない業種だね」

特殊清掃と言うと「死体があった場所を清掃する」という心理的負担が取り沙汰される場合が多いが、実際には技術と設備が必要不可欠だということがわかった。

またいざ、自分が特殊清掃を依頼しなければならない立場になったときは、慌てず慎重に信頼できる業者を探してほしい。

村田 らむ ライター、漫画家、カメラマン、イラストレーター

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むらた らむ / Ramu Murata

1972年生まれ。キャリアは20年超。ホームレスやゴミ屋敷、新興宗教組織、富士の樹海などへの潜入取材を得意としている。著書に『ホームレス大博覧会』(鹿砦社)、『ホームレス大図鑑』(竹書房)など。

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