結局、人間はどうすれば「痩せられる」のか

激やせしてもリバウンドする人は少なくない

「食べる量を減らし、運動を増やすべき」といった単純な話ではないのかもしれない(写真:Roberto Michel/iStock)

1960〜1970年代の写真を見ると、いつもはっとさせられることがある。服装でも髪型でもない。人々の体だ。やせている人があまりに多い。

1976年にアメリカの成人で肥満に分類されたのは15%だったが、今では40%近い。なぜこんなに体格が変わってしまったのか、本当にわかっている人はいない。

大抵の人は減量とリバウンドの繰り返し

科学者は現代の「肥満になりやすい環境」について、いろいろもっともらしいことを言ってきた。悪者にされたのは、たとえば身の回りの安いファストフードやおやつ、おいしくてクセになる商品を作る食品会社、1人前の分量が増えたことに、1日中何かしら食べている傾向といったものだ。

こうした要素の組み合わせが影響を及ぼしているとしても、多くの人がそれぞれの遺伝的素質の許す限界まで太っているのは何らかの環境要因のせいだ。昔も太っている人はいたが、これほど肥満が珍しくない時代はこれまでなかった。

医師から製薬会社、公衆衛生の当局者に、太った人たち自身まで、誰もが体重を正常値に戻し、そのまま維持する治療法の登場を望んでいるようなのに、なぜ誰も見つけられずにいるのだろう?

見つける努力が足りないのでは決してない。

食事療法や運動で減量に成功し、その後も体重を維持している人たちは確かにいる。だがそれは数少ない例外だ。大抵の人は、ダイエットとリバウンドという実り少なく挫折感ばかりが募るサイクルを繰り返して年月を過ごす。

ほぼ誰にでも同じような効果の望める治療法が1つだけあるが、悲しいほど活用されていない。この減量法の適応となるほど太った成人はアメリカの場合、2400万人もいるが、実際にこの治療を受けるのはその約1%にすぎない。

次ページ「昔ながらのダイエット」の落ち度
ライフの人気記事
トピックボードAD
関連記事
  • Amazon週間ビジネス・経済書ランキング
  • 「合法薬物依存」の深い闇
  • 井手隊長のラーメン見聞録
  • 最新の週刊東洋経済
トレンドライブラリーAD
  • コメント
  • facebook
-

コメント投稿に関する規則(ガイドライン)を遵守し、内容に責任をもってご投稿ください。

ログインしてコメントを書く(400文字以内)
アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
  • シェア
トレンドウォッチAD
ニセコ 熱狂リゾートの実像<br>開発に翻弄される小さな北の町

「パウダースノー」を求め、北海道のニセコに殺到する外国人客。その数は住民約2万人の14倍にも及びます。観光ばかりでなく、別荘が建ち不動産投資も活発化しましたが、地価高騰やインフラ整備負担による財政圧迫の問題も出ています。活況と苦悩の両面に迫りました。