「お腹の肉」が本当に危ないこれだけの理由

問題は皮下脂肪ではなく、内臓脂肪

まずは、測ってみましょう(写真:wakila/iStock)

健康を守るために今何もしていないなら、まずはウエストを「正直に」測ってみるところから始めよう。まっすぐ立ち、息を吐き(お腹を引っ込めるのは禁止だ!)、柔らかい素材の巻き尺で、腰骨から数センチ上の胴囲を測るのだ。

計測した数値から見えてくるのは、外見や洋服のサイズに関する心配よりもっと深刻な可能性だ。一般的に、ウエストが女性なら89センチ、男性なら101センチを超えると腹部の脂肪が危険なレベルまで増えている可能性がある。

更年期を過ぎると女性にもリスクが

脇腹や太もも、臀部や上腕についたぜい肉(皮下脂肪)は、見た目の問題にはなるがそれほど害はない。だがお腹の奥深くの脂肪、つまり腹部の臓器の周囲に蓄積された「内臓脂肪」は心臓病やがん、認知症といったさまざまな深刻な病気のリスクと強い関連がある。

肥満体でなくとも、内臓脂肪が多ければリスクは高まる。標準体重の人でも腹壁の下に危険な量の脂肪が隠れていることがある。その上、内臓脂肪は単に腹筋を鍛えるだけでは減らせない。健康的な食生活とウォーキングや筋トレなどの運動で体重を落とす以外に、内臓脂肪を減らす確実な方法はない。

中年までは、男性は女性より多くの内臓脂肪をため込む傾向にある。だが女性が更年期を過ぎると、このパターンは逆転する。脂肪の付き方が変わり、内臓脂肪が増えてお腹が出て、ウエストが太くなるという加齢現象から逃れられる女性はほとんどいないようだ。筆者は70歳代で体重は13歳の時より少ないが、ウエストは当時よりかなり太くなっている。

内臓脂肪細胞が健康に大きな影響を及ぼす理由を説明しておこう。皮下脂肪の細胞と違い、内臓脂肪は本質的に内分泌器官であり、ホルモンのほか、高齢者がかかるような病気と関連した化学物質を分泌している。

1つの例がレチノール結合蛋白4(RBP4) で、看護師を対象とした16年間にわたる研究から、冠状動脈性心疾患 のリスクを高めることが確認されている。これはRBP4にはインスリン抵抗性 (2型糖尿病のリスク要因)を高め、メタボリックシンドローム(心臓病のリスク要因)を引き起こす性質があるためとみられる。

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