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徳川家の末裔「95歳」で作家になった女の一生 「徳川おてんば姫」の息子が語る母の姿

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  • 村田 らむ ライター、漫画家、カメラマン、イラストレーター
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ただ久美子さんはマイナスな面を一切、引きずらない人だった。

幼い頃に学んだ帝王学で

「人を不快にさせることは言わない」

とたたき込まれているのもあったかもしれないし、生来のポジティブな性格というのもあっただろう。

皆に愛された慶喜の孫

どこにいても、すぐに友人を作ることができた。デイサービスでもすぐに友達ができ、介護士の人たちにも愛された。

団地で行われた敬老の日の趣味の展示会では、書を出品した。久美子さんの書く有栖川流の書はすばらしく、みんなを仰天させたという。

「どういう人なんだ?」と聞かれ、

「実は慶喜の孫なんだ」

と言うと、皆驚いた。それでも久美子さんは一切偉ぶらず、近隣住人皆に愛されたという。

会話の流れで、たまには第六天に住んでいたことを思い出すこともあったが、

「あの頃は、なんだか夢みたいな話よね」

とひとごとのように語っていたという。

姉・妃殿下、兄・慶光と兄嫁の和子様、姉・喜佐子。叔父の徳川誠家から、叔母・霽子様、従兄弟の熙様と脩様。第六天の屋敷にて(写真:井手純)

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【「帰りたい」その場所は…】

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