一、言葉は魂、言葉は心である
一、呼吸と身辺を整えよ
約束ごと
一、朝日を浴びて、深呼吸
一、おやすみ前のありがとう
一、週に1度のさく散歩
一、月に1度のパイナップル会議
一、年に1度のご褒美旅行
家訓の1つ目は、歌人である春樹さんの祖父の教えだ。2つ目や約束事は夫婦2人で作ったもの。子どもが生まれ、日々の忙しさに翻弄されても、深く呼吸をし、心身や環境を整え、自然や楽しいことに触れ、相手への言葉に気をつけよう、という意味だ。そして月に1度はパイナップルなど新鮮な果物を食べながら話をしよう。遠回りに感じるかもしれないけれど、それらが「みずみずしい岡野家」を作っていくための指針になった。
2人が描く未来が異なっていたと気づく
パイナップル会議の内容は、1カ月の振り返り、モヤモヤしたこと、5年、10年先の家族の未来、お互いの夢についてなどさまざまだ。まずそれぞれがノートに書いて、それをシェアしてじっくり聞き合うという時間を取っている。岐阜への移住話は、春樹さんから会議に挙げられた。
「東京に住んでいた時、そろそろ家を買おうかという話題が出た時があったんです。2人目が生まれて、ママ友たちはみんな家を買うとか、車を買うとかいう話をしていて、私も焦っていたところがあって。『仕事に復帰するなら二世帯住宅がいいかな』などと考えていました。でも、夫は岐阜への移住を考えているという話になり、最初は考えが合わないところもありました」(早登美さん)
東京で家を買い安定していくことと、岐阜への期間限定の移住をすること。並べるとまったく異なる未来への道が並んでいる。そこで2人は、家訓どおり心身を整え、もう一度きちんと話し合った。
「プールで泳いだ後に話をするとか、ひと呼吸おいて環境を整えてから、根っこのところで自分たちはどうありたいかを確認し合いました。子どもが生まれたからすぐ家を買うということでなく、僕らが目指す根っこにある気持ちがいい暮らしをするために、エネルギーがいい郡上という場所に行って、試してみるのもいいんじゃないかなぁという話になったんです」(春樹さん)
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