NASAのロボット火星着陸船が担う重大使命 ドリルで掘削して火星の内部を探査
[ロサンゼルス (ロイター)] - 火星の地中深部探査用に設計されたNASA最初のロボット着陸船「インサイト」が6カ月の宇宙旅行後、11月26日に火星に着陸する予定だ。
地球から3億100万マイル (5億4800万キロ) を旅した火星探査宇宙船インサイトはアメリカ東部標準時午後3時ごろ (グリニッジ標準時午後8時) に目的地火星の埃っぽく岩だらけの地表に到達する予定である。
火星の地表にゆったりと着陸
すべて予定通りに進めば、インサイトは火星のピンク色の空に時速1万2000マイル (時速1万9310キロ) で突入する。地表まで77マイル下降する間に大気摩擦、巨大パラシュート、逆噴射によってその速度はゆっくりになっていく。6分半後に着陸するときの速度はたった時速5マイル (時速8キロ) になっているはずだ。
5月にカリフォルニアから打ち上げられたこの静止型探査機は16分間、文字通りじっとして着陸地点周囲のちりが収まるのを待ち、それから電力供給のため円盤型の太陽電池を開く。
ロサンゼルス近郊のNASAジェット推進研究所 (JPL) のミッションコントロールチームは、探査機が無事到着した様子をインサイトと共に打ち上げられ火星をかすめて飛ぶ小型衛星からの電子情報によりリアルタイムで確認しようとしている。
JPLのコントロールチームはまた、エリシウム平原と呼ばれる火星の赤道近くの平坦でなだらかな平原における探査機周囲の様子の写真を受信することも期待している。