NASAのロボット火星着陸船が担う重大使命

ドリルで掘削して火星の内部を探査

この場所は インサイトに先立ち最後にNASAが火星に飛ばした車ほどの大きさの火星探査車「キュリオシティ」が2012年に着陸した地点から約 373 マイル (600 キロ) 離れている。

キュリオシティより小型で重さ880 ポンド (360 キロ) のインサイトは1960年代のマリナーフライバイ計画を含めるとアメリカが打ち上げた21番目の火星探査機である。アメリカ以外の国からも2ダース近い火星探査機が飛ばされている。

深部の秘密を解明することがミッション

インサイトは火星の深部の秘密を解明することをミッションとする初めての探査衛星である。この着陸船は24か月 (火星の約1年にあたる) を火星で過ごし、その間地震モニター計によるモニタリングを行ったり、地下を掘削して火星の成り立ち (ひいては40億年以上前の地球やその他の太陽系内地球型惑星の成り立ち) 解明のカギとなる情報を収集する予定である。

「これが分かれば私たちがどのようにしてここに至ったかが分かります」。インサイトの主任研究員であるJPLのブルース・バナートは先週の着陸前ブリーフィングでレポーターらを前に語った。

地球では地殻変動その他の力によってその早期の歴史に関連する証拠の大部分が消されてしまったが、地球の約3分の1の大きさの火星は何十億年にもわたってほぼ静止状態にあると考えられており、科学者にとっての地質学的タイムマシンとなっている。

インサイトにはドイツ製のドリルが装備されている(写真:REUTERS/NASA)

インサイトの主要装置は非常に高感度のフランス製地震計である。この地震計は「火星の地震 (marsquakes) 」の非常に小さな振動や隕石による衝撃を探知するよう設計されている。

科学者らはミッション中に12回~100回程度の地震があると見ており、ここから火星の大きさ、密度、成分の推定を助けるデータが得られると期待している。

1970年代中頃の探査機バイキングにも地震計が搭載されていたがそれらは着陸船の最上部にボルトで固定されており、ほとんど役に立たなかった。

インサイトにはドイツ製のドリルも装備されている。これは地中16フィート(5メートル) まで掘削できるもので、後方にロープのような温度プローブを引っ張ていてこれにより温度が測定される。

一方では、無線送信機により地球に火星のわずかな回転地動を追跡する信号が送られる。これにより火星の核の大きさ、場合によってはその核が溶融状態を維持しているかどうかを知ることができる。

NASA担当者によれば、インサイト及び次の探索車計画と計画段階にあるその他のミッションは、最終的には人間による火星探査につながるものと考えられている。

(スティーブ・ゴーマン、編集シンシア・オスターマン)

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