世界の「土」はたったの12種類に分類できる

本当にいい土はどこにあるのか?

地球上の人類を養う土壌はどこにあるのでしょうか(写真:stevanovicigor/iStock)

ちまたではNASA(アメリカ航空宇宙局)の作成した火星再現“土”で農業に成功したというニュースが話題になった。もし地球がだめになった時には火星で暮らすことができる。宇宙飛行士という仕事も格好いい。宇宙には夢やロマン、希望があふれている。

これに対して、あえて「地球の土も頑張っている」と対抗するのが拙著『土 地球最後のナゾ 100億人を養う土壌を求めて』の目的だ。

大見得を切っておいて言うのもなんだが、土は地味だ。その研究者の扱いも、宇宙飛行士とは雲泥(宙泥?)の差がある。空港で土とスコップの機内持ち込みを謝絶されて肩を落として落ち込んでいる大人を見たことがあるだろうか。業務として土を掘っているにもかかわらず通報され、職務質問を受けることすらある。やましいところは一切なく、土を掘るのを仕事にしている。

100億人を養う土壌を求めている

読者諸賢には何を好き好んで土なんて掘っているのかと思われるかもしれない。家や道をつくるためでもなければ、徳川埋蔵金を捜すためでも……ない。100億人を養ってくれる肥沃な土を探すためだ。毎日の食卓を支える地球の土を研究している。

人口爆発、食糧危機、環境破壊、砂漠化、土壌汚染……テレビのドキュメンタリーや学校の授業では、地球から目を背けたくもなるような言葉が並ぶ。専門家たちが危機をあおる常套句であり、多くの学生にとってはテストの答案用紙に書き込めばおしまいの頻出用語となっている。田んぼに囲まれて暮らした少年(私)にとっても例外ではなかった。

しかし、70億人を突破した世界人口は、さらに30億人も増えて、21世紀中には100億人に達するという。1人あたりの畑は10メートル×10メートルの面積しかないのに(正しくは、14メートル×14メートルだと後に知った)、砂漠化によってさらに土が減ってしまう。食いしん坊の直感にすぎないが、ずいぶんと狭い。本当なら一大事だ。

100億人が、なによりも自分がお腹いっぱいに食べていくには、どうすればよいのか。100億人分の肥沃な土を見つけるしかない。

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