北朝鮮ミサイル、「1000キロ延伸」の深い意味 再び発射した「火星12」は前回と何が違うのか

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(写真:REUTERS/Kim Kyung-Hoon/File Photo)

北朝鮮が9月15日朝、再び中距離弾道ミサイル「火星12」を発射した。このタイミングでの発射には、国連安全保障理事会が11日に採択した対北朝鮮制裁決議に対する反発があるのは明らかだ。

北朝鮮の朝鮮中央通信は14日朝、9度目となる国連安保理の新たな制裁決議について、「朝鮮アジア太平洋平和委員会」の声明として、「極悪なでっち上げ」としアメリカ、日本、韓国を名指しして非難。日本に対しても「日本列島を核爆弾で海の中に押し込むべき」「上空を飛び越える我々の大陸間弾道ロケットを見ながら未だに意地悪く振る舞う日本の奴らにはっきりと気概を示すべき」と伝えていたばかりだった。

「草を食べてでも核ミサイル計画を放棄しない」

「北朝鮮は草を食べてでも核ミサイル計画を放棄しない」。ロシアのプーチン大統領が9月5日、新興5カ国(BRICS)首脳会議が開かれた中国・福建省アモイで、こう指摘した通りだ。北朝鮮には核ミサイル開発の凍結や放棄は選択肢としてありえないことが改めて明らかになった。

国際社会がどんなに圧力をかけようとも、たとえ国民がどんなに飢えようとも、北朝鮮の金正恩朝鮮労働党委員長は屈していない。金日成、金正日、金正恩の各指導者は3代にわたって過去50年間、核ミサイル開発に邁進してきた。新たな経済制裁措置は、核ミサイル開発を強行する北朝鮮に対する国際社会の強い政治的なポーズにはなっても金正恩氏を止めることはできないのである。

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