「週10回、月7万」カレーを食べる25歳の正体 カレーインスタグラマーの知られざる世界

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特筆すべきは、9000人超というフォロワー数だ。カレー食べ歩き系の人の中では相当に多い。フォロワー数が増えた要因は何なのか。

「投稿を厳選しているのが大きいかもしれません。どうしてもいろいろアップしたくなるものですが、自分はカレーの投稿だけに絞っています。さらにはその中でも、自分が本当においしいと思えるお店、おすすめしたいお店をセレクトしています。

岩佐氏がインスタ用に撮影した写真。カレーに寄って臨場感を出すように心がけている。バングラフィッシュカレーセット 900円(写真:岩佐氏)

食べてはみたけど投稿しないことも結構あるんです。やっぱり、この人が上げる店なら間違いないと思ってもらいたいので。それとインスタネームやアイコン写真をポップにしているのもポイントかもしれません。すぐに覚えてもらえるし、カレーの人だとひと目でわかってもらえます」

結局は“熱”がフォロワー数を左右

フォロワー数の多さを武器に、2017年には著書『#currybusy』を出版。これまで食べ歩いてきた中でも特におすすめの56店を紹介した。ただ岩佐氏も、この本で得た印税以外には、カレー活動による収入は特にないという。

昨年は著書も出版し、おすすめ56店を紹介(撮影:今井康一)

「カレー屋さんから食べに来てくれと頼まれることはありますが、特に報酬はもらっていないし、食べに行っても自分が本当にいいと思えるものしか投稿していません」

インスタグラマーというと、最近はビジネス的なイメージも強い。しかし多くのフォロワーを獲得するには、結局は根源的な情熱を大切にし、それを研ぎ澄ませることがものをいうのではと感じさせられた。そして、こうしたフォロワー数の多さや独自性が、今後ますます価値を生む時代になっていくのだろう。体のどこかにうずく熱があるのなら、それを表現しないのはもったいないかもしれない。

田嶋 章博 ライター、編集者

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たじま あきひろ / Akihiro Tajima

取材ライターとしてビジネス系記事やオウンドメディアの記事を、カレーライターとしてカレー関連記事を執筆。ポートフォリオサイトはこちら。ツイッターアカウントは「@tajimacho」

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