ゴーゴーカレーが奄美大島に店を構える理由

創業者が語った「地方への思い」と「ココイチ」

国内で72店舗を展開するゴーゴーカレー。現在、地盤の北陸や首都圏中心の展開だが、今後はどのように事業を拡大していくのだろうか(記者撮影)
日本における国民食の1つ、カレーライス。外食業界では「カレーハウスCoCo壱番屋」が国内外で1400店余りを展開し、カレーチェーンとして圧倒的な地位を誇る。そんな中、“意外な”出店戦略で存在感を放つカレー店が存在する。首都圏や北陸を中心に展開する「ゴ―ゴーカレー」だ。
ゴーゴーカレーは、石川県の旅行会社で添乗員として勤務していた宮森宏和氏(44)が、2004年に脱サラして創業した。同じ石川県出身で同世代の元プロ野球選手・松井秀喜氏が、2003年にニューヨーク・ヤンキースの本拠地デビュー戦で満塁本塁打を放ったことに刺激を受け、「自分も(飲食の世界で)メジャーを目指したい」という気持ちが芽生えたという。
店名のゴーゴーカレーは当時の松井選手の背番号「55」にちなんだもの。国内1号店(東京・新宿)の開店は2004年5月5日、ニューヨークでの1号店は2007年5月5日とするなど、「55」へのこだわりは非常に強い。また松井選手の愛称である「ゴジラ」と一字違いの「ゴリラ」を店の外装などに採用している。
ゴーゴーカレーで提供されるのは「金沢カレー」と呼ばれる独特のカレーだ。濃厚でドロッとしたルーの上にソースがかかったカツが載せられ、付け合わせの千切りキャベツとともにフォークで食べる。
そんなゴーゴーカレーは地盤とする北陸や首都圏など国内72店舗のほか、アメリカに7店、ブラジルに1店を展開。ただ意外なのは、大阪や名古屋という大都市に未進出の一方、鹿児島県の奄美大島など、地方に出店しているという点だ。なぜあえて、地方への出店に力を入れるのか。今後の出店戦略や壱番屋との関係を含め、創業者の宮森氏を直撃した。

「壱番屋はカレー業界の巨人」

――そもそもカレーで起業したのはなぜですか?

ニューヨークに行きたかった(笑)。松井選手に刺激され、どうすればニューヨークに行けるかを考えた結果、日本の国民食であるカレーでニューヨークに進出しようと考えた。

ゴーゴーカレーグループの創業者でCEOの宮森宏和氏。同郷である元プロ野球選手の松井秀喜氏の活躍が、創業のきっかけになったという(撮影:尾形文繁)

世界の外食市場でいちばん大きいのが中華で、次に大きいのがイタリアン。3番目に大きいのがインド料理と聞いている。でもそこでポジションを確立できたのは壱番屋さんぐらい。ということはまだまだチャンスがあると感じていた。

――とはいえ壱番屋の存在感は圧倒的です。

壱番屋さんは大先輩であり、カレー業界の巨人。どこのお店に行ってもきれいで、従業員はニコニコ、キビキビ、ハキハキしている。創業者の宗次(徳二)さんの本も読んだが、彼の苦労を知ると自分なんて足元にも及ばない。本当に尊敬している。(壱番屋の独立支援制度である)ブルームシステムもすごくいい仕組みだ。壱番屋の浜島(俊哉)社長ともよく話もしますし、いろいろご指導を受けている。カレーにかける思い、そういう点では仲間だ。

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