「本の読み聞かせ」が親子共に効果絶大な根拠 子育てを楽にしたければスマホよりも本を

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8週間前後で子どもの「聞く力」が変化した(『「本の読み方」で学力は決まる』より転載)

このトークン・テストの得点は、平均点にしてなんと10以上も上がっていました。これは子どもの聞く力が上がったことを示しています。

ほかにも、「CBCL」というアンケートを用いて子どもの問題行動の程度を母親から聴取しています。8週間の読み聞かせをしてもらった前後で、子どもの内向きの問題、つまり、子どもの不安や抑うつなどの問題が減っていることがわかったのです。

「読み聞かせ」には3つのメリットがある

私たちが行った調査の結果を要約すると、読み聞かせを行ってもらった前後での親子の変化は以下の3点になります。

① 母親のストレスが減った
② 子どもの言葉の力が伸びた
③ 子どもの問題行動が減少した
『最新脳科学でついに出た結論 「本の読み方」で学力は決まる』(書影をクリックするとアマゾンのサイトにジャンプします)

いかがでしょうか。読み聞かせを通した親子の交流で、親子にどんな変化が起きるか、示唆が得られるのではないかと思います。

子どものとらえ方に起因する母親のストレスは低下し、子どもの問題行動が減少したことから、母親と子どもの関係によい変化が生じていたのではないかと考えられます。

川島 隆太 東北大学加齢医学研究所 所長

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かわしま りゅうた / Ryuta Kawashima

1959年生まれ。東北大学医学部卒。同大学大学院医学研究科修了。医学博士。スウェーデン王国カロリンスカ研究所客員研究員、東北大学加齢医学研究所助手、同講師を経て、東北大学加齢医学研究所教授。2014年から現職。主な受賞として、2008年「情報通信月間」総務大臣表彰、2009年科学技術分野の文部科学大臣表彰「科学技術賞」、2009年井上春成賞。2012年河北文化賞。査読付き英文学術論文400編以上、著書は『スマホが学力を破壊する』『さらば脳ブーム』『オンライン脳』など、300冊以上。

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