「本の読み聞かせ」が親子共に効果絶大な根拠 子育てを楽にしたければスマホよりも本を
今度は、子どもの結果を見ていきましょう。
子どもはどう成長した?
子どもについては、読み聞かせをするほど言語発達は促進される。これは予想通りの結果ですが、さらに問題行動が減少する、という変化が見られました。
言語発達については、「言葉の数(語彙)」と「聞く力」をとらえました。まず、幼児の語彙に関して、何歳相当の語彙数に変化したかを見てみましょう。参加したのは3歳から6歳までの平均4歳半程度の子ども達です。私たちは「PVT-R絵画語い発達検査」と呼ばれる検査を使って、子どもの語彙を評価しました。
その結果、初回時、参加者平均で約63カ月(5歳3カ月)相当であった語彙は、8週間後に約69カ月(5歳9カ月)相当になっていました。2回の検査の間の8週間というのは約2カ月です。ですから、およそ2カ月で6カ月相当の語彙の伸びが見られたことになります。
次に、幼児の聞く力です。「聞く力」を科学的に計測するために、私たちは「トークン・テスト」と呼ばれる課題を用いました。幼児は目の前に置かれたいくつかの小さなブロック(トークン)を、検査者の指示に従って動かすのですが、最初は短く簡単な指示から、次第にどんどん長く複雑になっていきます。子どもが多くの指示を聞いてこなすほど点数が高くなります。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら