米国四季報で読み解く個人消費を支える主役

知られざるアメリカの小売業企業たちの動向

ニューヨーク証券取引所(NYSE)  、2018年11月1日(写真:REUTERS/Brendan McDermid)

これまで好調な動きを見せてきた米国の株価が迷走している。

振り返ると、長期上昇トレンドのさなかの2017年初、米ダウ工業株平均株価はついに2万ドルの大台を突破し、さらにその後1年間、徐々に勢いを加速させながら、ほぼ一貫して上昇軌道を描いてきた。

今年に入ると、長期金利の急騰とそれを震源とするVIX指数の“暴走”を受けた大幅な下落で、いよいよ調整入りもささやかれたが、好調な景気動向や企業業績を背景に、10月初旬には再び最高値を更新するなど底堅さを示していた。

ところが直近は、上下に大きく振れる荒い値動きが続いている。景気や企業業績に対する先行きの見通しも、極端に大きく崩れることはないにせよ、楽観論一色から強弱に割れはじめ、方向感が見通しにくくなってきた。株式市場はそういう雰囲気を微妙に感じ取っているようだ。

東洋経済では、年2回『米国会社四季報』を刊行している。

最新版『米国会社四季報 2018年秋冬号』は全国書店で好評販売中(上の雑誌表紙画像をクリックするとアマゾンのサイトにジャンプします)

米国の主要大型企業で構成されるS&P500指数銘柄と、編集部が厳選した成長期待の高い新興企業などの最新情報を網羅しているほか、ETF(上場投資信託)の情報も掲載している。先月、最新号となる2018年秋冬号を発売した。

このところ、読者からの問い合わせなど反応が高まってきており、日本でも米国株に関心を持つ投資家が増えてきているといえるだろう。

パフォーマンスや将来性などを総合的に判断すれば、ポートフォリオのなかに米国株を持たないという選択肢はないはずだが、一部を除き個別企業の情報などもまだまだ少なく、あまり知られていないのが実情だ。

そこで、米国の主要な企業の情報について連載で紹介していきたい。第1弾として小売業企業の動向を見ていこう。

個人消費を支える主役たち

米国は人口3億人を擁する世界一の経済大国であり、個人消費がGDP(国内総生産)の7割弱を占める消費大国である。その消費を支えてきた主役が小売業企業である。

一口に小売業といっても、その業態はさまざまで、取り扱う商品も異なっている。ただ、“アメリカ的”イメージの小売業といえば、大規模な店舗で多種多様な大量の商品を安く販売するというチェーンストアが思い浮かぶ。その代表企業がウォルマート(WMT)だろう。

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