大人と議論できる10歳は、どう育ったか?

親子の会話は、さながら「白熱教室」

第一言語が英語の父、英語教育どうする?

さて、狩野さん夫妻が共に帰国子女と聞けば、一家の英語教育に対する考え方も知りたいところだ。早いうちから海外を経験させて……といった感じかと思いきや、意外な反応が返って来た。

近著『世界のエリートが学んできた「自分で考える力」の授業』(日本実業出版社)。来年刊行予定の続編では、クリティカル・シンキングをもとに自分の頭で考えたことを、どのように表現すれば伝わるかということがテーマとのこと

「考えることは、母国語でないと深まりません。母国語があやふやだと、考えを前に進められない。自国語がきちんとできたうえで外国語を上積みすることに、初めて意味があると思っています」

10歳の娘さんは日本語表現がしっかりしてきたので、最近は結論を先に言うことを訓練し始めたという。「これは、英語の表現の幅を広げるうえでとても大切だと、ビジネスマンへの講義を通じて実感しています。何が重要かを見極めること、この場で何を言うことがよしとされるかどうかを判断する能力は、とても大切ですから」(狩野さん)。

しっかりしてきた日本語に、どのようにして英語を上乗せするか――。狩野さんは、友人でもあるビジネス英語の第一人者・日向清人さんが新著として刊行予定のテーマ「機能文法」に注目している。

「日頃の私たちは、主語(S)述語(V)目的語(O)を意識したコミュニケーションなんてしていないのに、中学校の英語の授業になるといきなり出て来てわからなくなっちゃって、英語嫌いを作っていると思うのです。これに対して、日常言語としてなじみやすく教えようとするのが機能文法。SVOなどと言わずに、英語表現がするっと頭に入ってくれればなあ、と思っているのです」

日本人ながら両親ともにバイリンガル(夫は英語が第一言語)という家に生まれた子どもに、わかってほしいと狩野さんが願うのは、「英語は特別なものではない」ということ。「コミュニケーションのひとつのあり方として、いろいろな国の人たちと接していることも不思議なことではない、英語を通じて、努力することの楽しさも体感してほしいですね」。

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