キャベツの県別生産高より、もっと大事なこと
狩野さんは、中学受験に対しても「小学生の遊び盛りのときに、キャベツの県別取扱高とか覚えさせるのはもったいなさすぎる」と、今のところ否定的だ。
知識はインターネットでも本でも得られる時代。知識を持っているということの重要性は、相対的に低下していくのではないか。ならば「兄弟げんかしながら解決策を見いだしたり、お友達と遊んだりしながら喜怒哀楽を経験させるほうほうが大切」だと。
最後に狩野さんに、お子さんに求める資質について聞いてみると、ちょっと過激な言葉が返って来た。「たとえ革命が起きても生きていける子に、天災・人災が起こっても裸一貫で立ち上がれる子になってほしいですね」。革命、そのココロは……。
「革命のときには、自分はどう生きればいいかを客観視できなければ、生き残れないはずです。自分を客観視して考えるというトレーニングを通じて『幸せになる力』をぜひ身に付けてほしい。失敗したり、貧乏になったり、病気になったりといった状況もあるかもしれないけれども、そのような中にあっても生きていることへの実感や感謝を持てる、『幸せ力』とでもいうべき力をつけさせてやることが、親の最大の役割だと思います」
考えることを通じて伝えたいのは、幸せになるチカラ。狩野さんはこれからも、ご自身の子どもたちだけでなく、多くの子どもたちに「幸せ力」を授けていくに違いない。
(撮影:尾形文繁)
記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら
印刷ページの表示はログインが必要です。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら
無料会員登録はこちら
ログインはこちら