グーグル炎上!従業員は何に怒っているのか 取締役陣に従業員代表を加えることを要求
主催者は、この抗議行動は世界中のグーグルのオフィスに広がったと発表。この行動は、社内セクハラ問題で2014年に退職した当時の幹部、アンディ・ルービン氏に対してグーグルが9000万ドル相当の退職金パッケージを提供した、という米ニューヨーク・タイムズ紙の報道をうけて勃発した。
ルービン氏はこの報道を否定し、退職金の額については「大きく誇張されている」と述べている。 グーグルはこの記事に抗議していない。
グーグルは社会経済的地位の手本になるべき
この報道は、グーグル社内で長年続いてきた多様性の推進や女性、マイノリティの待遇改善を求める活動に火をつけた。
これらの課題は2016年、共和党のドナルド・トランプ氏が出馬したアメリカ大統領選以降、民主党支持者が多いシリコンバレーの住民の重要案件となっている。
従業員たちは、大統領とグーグルによる移民、防衛、差別に対するスタンスについて、はっきりと意見するようになった。最先端技術の先駆者だからこそ、自分たちの雇用主は社会経済的地位の手本になるという意識を持つべきだと、従業員たちは訴えている。
10月31日の午後、抗議の主催者はグーグルの親会社であるアルファベットに対して取締役に従業員代表を加えること、また報酬の平等性に関するデータの社内共有を求めた。同時に、嫌がらせが起きているとの訴えがあったとき、公正に審査する人事制度も要求している。
グーグルのサンダー・ピチャイ最高経営責任者(CEO)は「従業員が建設的なアイデアを提案した」とし、「こうしたアイデアを実行に移していけるよう、従業員のフィードバックをすべて把握する」と表明した。
現地時間の11月1日11時、ダブリンにあるヨーロッパ本社は何百もの人に埋め尽くされた。主催者がSNSに投稿した写真にはロンドン、チューリッヒ、ベルリン、東京そしてシンガポールの従業員たちがグーグルのオフィスを離れる姿が写されている。