グーグル炎上!従業員は何に怒っているのか 取締役陣に従業員代表を加えることを要求

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アイルランド地元メディアRTEによると、ある従業員は机の上に 「不品行、不当、不透明、不健康な職場環境に抗議するための活動に参加中のため不在です」と書かれたメモを置いている。

グーグルのダブリンオフィスはアメリカ国外としては最大規模で、およそ7000人の従業員が働いている。

セクハラ撲滅の対策が遅れている

アルファベットが抱える9万4000人の従業員と、何万人もの契約社員の不満は、同社の株価に影響を及ぼしている。しかしアルファベットの経営陣がこの問題を解決しない限り、同社は人材確保とその維持に苦労するだろうと、同社の従業員は予想する。

今年前半、団体の活動の多くは署名活動や労働者の権利を守る団体Coworker.orgとのブレインストーミングセッションといった、内向的な活動が多かった。

20年前に設立されて以降、グーグルは社内規範として「Don't Be Evil(邪悪になるな)」を掲げて社内における従業員と企業活動の透明性を訴えてきた。しかし主催者によれば、グーグル上層部は、「#Metoo」活動によって影響を受けたほかの企業のリーダーたちと同様、この問題に焦点をあてるのに時間がかかりすぎている。

「多様性と包括性を誇ってきたグーグルにもかかわらず、人種主義に対する具体的な行動や公平性の向上、セクハラの撲滅といった対策が遅すぎる」と主催者は語る。

グーグルはセクハラに関する統計報告を公表し、嫌がらせの問題を内々で強引に処理する体質を改善しなければならない、と主催団体は言う。 また、チーフ・ダイバーシティ・オフィサー(最高多様性責任者)が直接上層部に意見できる環境を要求している。

(執筆:Jane Lanhee Lee記者、Angela Moon記者、追加取材:Padraic Halpin記者、Paresh Dave記者、Jane Lee記者、編集:Larry King、Nick Zieminski)

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