個人投資家はいつから動き出せばいいのか 相場が落ち着くのはもう少し先かもしれない

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カリスマ投資家は格言どおり「休むも相場」という。相場が「晴れ」になるのはいつか(写真:ake1150sb/PIXTA)

「相場の下落も収まったか」と思ったのもつかの間、日本株は10月23日にTOPIX(東証株価指数)が年初来安値を更新。市場には先行きに対する悲観論も増えてきた。カリスマ投資家の内田衛氏は波乱となった10月9日以降をどう過ごしていたのか。どうやら逆行高となった愛着のある株を売り、利益を確定したようだ。内田氏はこの先の相場をどう見ているのだろうか。「株日記」で振り返ってみよう。

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【10月9日 火曜日】NYダウは、39ドル高の2万6486ドル。日経平均株価は、314円安の2万3469円と4日続落。15時30分、首都圏地盤に個別指導受験塾「TOMAS」をしているリソー教育(4714)の2019年2月期第2四半期決算と業績の上方修正が発表された。生徒数が増加し、増収増益、特に名門小学校、幼稚園受験指導と長時間英才託児事業および学童事業の生徒数の伸びが顕著なのだそうだ。平均買値379円で10万株保有中。この決算で上方修正発表するとは思わなかったな。本日終値は、前日比変わらずの961円。

リソー教育を、1000万円単位で利益を確定へ

【10月10日 水曜日】日経225先物は、60円高の2万3530円、NYダウは、56ドル安の2万6430ドル。9時52分、リソー教育を1010円(前日比49円高)で2万株売り、1261万9130円の利益確定。11時09分、同じく1030円(前日比69円高)で2万株売り、1301万9130円の利益確定。リソー教育終値、83円高の1044円。

売った理由は、年間配当30円(四半期配当実施で、7.5円×4回)、株価1000円で配当利回りは、3%になるので1000円以下(配当利回り3%以上)だったら保有して配当を受け取り、1000円以上(配当利回り3%以下)なら、ひとまず売っておこうと思っていたから。リソー教育は、5年前に不適切な会計があり、急落した2013年12月19日に451円で16万株を買ってから、2015年9月16日に161円の安値をつけ、この日に162円で1万株を最後にナンピン買いし、26万株の保有となってから配当含めて株価約7倍まで回復してくれた。苦節5年、ようやく報われた。

なぜ、不適切な会計で急落しているリソー教育を大量(451円×16万株=7216万円)に買ったのか? 理由は2つある。

次ページそもそも不適切会計のリソー教育を安値で買った理由とは?
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