「10種競技」右代啓祐、東京五輪メダルへの道

アジア大会2連覇した日本記録保持者の現在

過酷な競技を戦い抜いた10種競技のチャンピオンは「キング・オブ・アスリート」と呼ばれる。中央奥が右代選手(写真:松尾 / アフロスポーツ)

国士舘大学へ進学すると徹底的に肉体改造に励み、大学4年時に全日本インカレと日本選抜陸上(和歌山)で優勝した。大学卒業後に日本選手権で初優勝し、2012年のロンドンオリンピックに日本人選手として同種目に48年ぶりに出場、20位(7842点)となった。

10種競技といえば、タレントで10種競技元日本王者の武井壮氏が有名だ。

武井壮との出会いは、右代にとってもターニングポイントとなったという。武井壮は「右代に日本記録を更新させるプロジェクト」を立ち上げ、あらゆるトレーニングのノウハウを伝授したのだ。

2014年に日本記録を樹立

「技術だけでなく、自分の身体を自由自在に動かせるようになるために必要な感覚・要素を教えていただき、実践しながら練習に取り組みました」

それらをマスターすると、2014年に全日本選手権で8308点をたたき出し、日本記録を樹立した。その記録はいまだに破られていない。

インタビューの中でもこれまでの競技人生を振り返った右代選手(編集部撮影)

2016年の日本選抜陸上(和歌山)でオリンピック(リオデジャネイロ)の出場を決めたが、大会直前に左手指の関節を骨折した。

大会に強行出場したが、ロンドン大会と同じく20位(7952点)となり、思うような結果を残せずに大会を後にした。そして2017年の日本選手権ではひざの痛みが再発し、無念の途中棄権となった。

だが、ここでいったん立ち止まり2度のケガの原因を徹底的に解明すると、「ケガをしない健康な状態」が何よりも大切であると考えるようになったのだ。

メンタルコーチに悩みを相談したり、多くの書籍を読んで「現状維持が体を衰退させる」ことも学んだ。

1986年生まれの32歳。決して若くはない年齢に差し掛かっている。

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