ストーカーと運命の恋愛を分ける紙一重の差 「思い込みが激しい」男性に訴えたい女性心理

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一方的な勘違いや思い込みがパワハラやセクハラ、ストーカー行為につながりかねない。その理由とは?(撮影:牧野智晃)
セクハラやパワハラをなくすために、上司と部下の飲み会やプライベートな質問を禁止する企業が出ている。「職場恋愛がしづらくなった」という声も上がるが、そもそも、職場の出会いには、どんな勘違いや誤解が起きていたのだろうか。渋谷のバー店主で、さまざまな恋愛を見届けてきた林伸次さんと、性被害の取材を続ける小川たまかさんが、前回に続いて「男女の意識のすれ違い」を語りあった。

「ロマンチックな出会い」に対する違和感

林伸次(以下、林):職場恋愛が難しくなっているという話が出ましたが、そもそも最近は恋愛を始めることが面倒だという人も多いと感じます。もしも恋愛に季節があるならば、最初の「恋愛の春」が面倒だという話をよく聞きます。

小川たまか(以下、小川):林さんの小説『恋はいつもなにげなく始まってなにげなく終わる。』にも恋を四季にたとえるエピソードがありました。

:「LINEが既読になったのに返事がこない」とか、本当に相手のことを好きかどうか気持ちがわからなくなって少し距離を置いてみたり……。なにかと一喜一憂する「春」こそが、恋愛の醍醐味や面白さだと僕は思っているのですが、最近ではめっきりはやらないらしいです。

小川:この本には片思いから不倫、年の差のカップルなどさまざまな恋愛エピソードがありました。しかし唯一、「おじさんと若い女性の恋愛」の話はありませんでした。バーを舞台にした恋愛小説ならいちばんありえそうなカップリングなのに。

:本当ですね。今、小川さんに指摘されてはじめて気づきました。

小川:個人的には男女の年の差よりも、おじさんが「自分の社会構造上の優位性さに乗じて相手を口説く」という点に違和感を覚えます。その点、林さんの小説の登場人物たちは、男女どちらも対等で、相手を尊重しながら歩み寄っていく粋な行為を描いていると感じました。

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