Reproが企業内AI研究所で成果を出す仕掛け 成果の定義、成果を生み出す方法とは?

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企業内研究は投資である一方で、企業としての成果も求められます。研究で成果を出すためにはどんなことが必要だと2人は考えているのでしょうか?

「”企業内”研究所ということを自覚し、エンドユーザー・クライアントに利益をもたらすことを優先して研究することが大事だと思います。

研究をしていて感じたのは、AIは飛び道具ではなく、ノウハウの地続きであるということでした。AIを使えば何でも解決すると思われがちですが、そうではなく、研究を繰り返し、ノウハウを積み上げて成果に繋げていくことが大事です」(今井氏)

AIはあくまで今の技術の延長であると認識し、AI以外の技術やノウハウとつなげて、課題を解決していく研究をすることが大事なんですね。一方で、経営目線ではいかがでしょうか?

「エンジニア(研究者)・クライアント・自社が三方よしの状態を作ることです。

エンジニアは、トレンドの技術に触れたい、クライアントは事業で成果・利益を出したいと思っています。

その二つを満たしつつ、自社も利益を得られるようなことを研究テーマに設定し、三者がwin-win-win の状態を作り出すことが大事です」(平田氏)

平田さんはあっさりと答えられていましたが、三方よしとなる研究テーマを見つけること自体、とても難しいことかと思います。

現場でもユーザーの価値になるものは何かを常に考える慣習があるからこそ、課題感をもって、研究テーマを見つけられるのではないかと思いました。

マーケティング分野の研究所として国内No.1を目指す

―― Repro AI Labs の今後の展望を教えていただけますか?

「AI分野は早くやらなきゃダメな世界だと思っているので、研究速度をあげていこうと思っています。今上がっている研究内容はすべてやっていく勢いです。研究所をこの1年で4倍の規模にし、マーケティング分野の研究所として国内で一番になり、次の3年でグローバルでも一番を目指します」(今井氏)

「今まで、マーケティングの理想論としてあった、必要としている人に必要なタイミングで必要な情報やモノを届けるという仕組みを本当の意味で作り上げたいですね。

そのためには、基礎研究領域の研究をしたり、アプリ以外のデータも必要になってくるため、1社だけでは実現できないと思っています。

私自身日本の国際競争力を高めていくという目標もあるので、研究所は中立的に活動を行い、営利目的以外でもいろいろな企業や大学と連携していきたいと考えています」(平田氏)

「マーケティング分野の研究所として国内で一番になる」「日本の国際競争力を高めていく」など、壮大な目標を掲げるお二人。すでにサービスインする研究もあるなど、一定の成果を収めているところに覚悟と熱意を感じます。

今後の Repro AI Labs の研究もどうなっていくのか、今から楽しみでなりません。

(取材・文:佐々木 亨)

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『Ledge.ai』編集部
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