日暮里「国指定名勝」の邸宅にあふれる美意識

「台東区立朝倉彫塑館」を360度カメラで探訪

谷中銀座のそばにある台東区立朝倉彫塑館(撮影:尾形文繁)
東京23区だけでも無数にある、名建築の数々。それらを360度カメラで撮影し、建築の持つストーリーとともに紹介する本連載。第7回の今回は、台東区の「朝倉彫塑館」へ訪れた。
なお、外部配信先でお読みの場合、360度画像を閲覧できない場合あるので、その際は東洋経済オンライン内でお読みいただきたい。

近年、町歩き観光の人々に人気上昇中の町が谷中だ。JR日暮里駅の北改札を出て徒歩5分ほどの地元商店街「谷中銀座」がテレビや雑誌などで取り上げられることが多くなり、界隈に飲食店や雑貨店なども増え、日暮里駅を下りた谷中、そして隣町の根津、千駄木あたりの賑わいが増している。

その日暮里駅近くにある、この町随一の文化遺産が、日本を代表する彫刻家・朝倉文夫(1883~1964年)の住まいでありアトリエだった「朝倉彫塑館」だ。

早稲田大学「大隈重信像」の作者

朝倉文夫は、明治・大正・昭和を通じて活躍した彫刻家で、早稲田大学キャンパスに立つ「大隈重信像」をはじめ、時の政治家、経営者、文化人などの銅像を数多く制作した。朝倉に銅像を制作してもらうことは、当時の社会的成功者としての証と言ってよいことだった。

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作品としても、重要文化財に指定されている「墓守」など、日本美術史、彫刻史に残るものが数多くある。

朝倉は、出身校でもある東京美術学校(現・東京藝術大学)近くであるこの谷中の地に、1907年に、小さなアトリエと住まいを建て、その後、土地を買い足し、増築、改築を重ねた。 現在の建物は1935年に竣工している。

見学ルートで最初に訪れるアトリエ(編集部撮影)
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