友人関係に傷つく中2女子を救う「3つの方法」 やるべきは「自分自身の欠点を直す」ことか

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3)現状のままの娘さんを受け入れたうえで、自己肯定感を引き上げていくための次の3つのいずれかを娘さんに対して行ってみてください。

① 「自己肯定感を高める『ことば』」を日常使ってみる

→筆者は、自己肯定感を高める10のマジックワードということをよくお話ししています。この10の言葉はいずれも、子どもの心を満たし、自信をもたらし、長所を伸ばしていきます。10のマジックワードとは「なるほど〜」「すごいね〜」「大丈夫!」「さすがだね〜」「知らなかった!」「いいね〜」「助かった!」「ありがとう!」「うれしい!」「〇〇(子どもの名前)らしくないね~」です。

過去の記事(「自分はバカだ」と言う子に親ができること)でこの10の言葉について書いていますので、詳しくはこちらをご覧ください。

② 娘さんより年下の子を指導するという場をつくる(指導はなんでもいい。面倒をみる場でいい)

→ 自分より年下の子を指導することで、自分が相対的にリーダー的立場になることができます。すると、自分に対して自信がつき、自己肯定感が上がることがあります。

③ いつとも異なる場に出掛けて、心を刺激する機会を何度かつくる

→ ワンパターンな日常から抜け出ることで、心に揺さぶりをかけていきます。決まった形から抜け出る最もよい方法は、環境を変えることです。ただし、引っ越しや転校は今の娘さんにとって現実的ではないと思いますので、日常の環境を一部変えていく場をつくっていきます。

自信がつくと自己肯定感が上がり始める

方法は以上です。すべてやらなくても結構です。まずはいずれかをやってみてください。どの方法も娘さんの心を満たしてあげる方法です。以上3つのどれを実行しても自己肯定感は上がっていきます。

心が満たされると、自信がついてきます。自信がつくと自己肯定感が上がり始めるという仕組みです。すると、これまで決まった形で固定していた集団の形が崩れ出します。場合によっては友達の種類が変わったりします。このようにして自然に集団はリセットされていくのです。

コミュニケーションという表面的なことに口を出しても、心は満たされていきません。以上のような別の部分からアプローチされてみてはいかがでしょうか。

石田 勝紀 教育デザインラボ代表理事、教育評論家

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いしだ かつのり / Katsunori Ishida

1968年横浜生まれ。20歳で起業し、学習塾を創業。4000人以上の生徒に直接指導。講演会やセミナーを含め、5万人以上を指導。現在は「日本から 勉強が嫌いな子を1人残らずなくしたい」と、Mama Cafe、執筆、講演を精力的に行う。国際経営学修士(MBA)、教育学修士。著書に『子ども手帳』『子どもを叱り続ける人が知らない「5つの原則」』、『子どもの自己肯定感を高める10の魔法のことば』ほか多数。

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