塚原副会長、TV生出演に見たパワハラの温床 組織トップが使ってはいけない4つの言葉

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日本体操協会の塚原千恵子会長(左)、塚原光男副会長(写真:日刊スポーツ新聞社)

9月11日朝、日本体操協会の塚原光男副会長が「スッキリ」(日本テレビ系)に生出演しました。塚原副会長はこのところ「直撃!シンソウ坂上」「Mr.サンデー」(ともにフジテレビ系)に出演するなど、テレビ出演を重ねていましたが、ついに「最初で最後の生出演」を決断したのです。

宮川紗江選手の会見から約2週間が経過した今、なぜ塚原副会長は生放送出演に踏み切ったのでしょうか? 「(宮川選手の会見は)全部ウソ」と言った2日後に「直接謝罪したい」という文書を発表するなど失言の多そうなタイプだけに、言い直しの利かない生放送に注目が集まりました。

はたして、塚原副会長とMC・加藤浩次さんのトークは、放送時間の半分を超える1時間30分にわたるものとなり、その中には組織のトップや管理職が「パワハラと言われかねない」多くのフレーズが混じっていたのです。

はじめにお断りしておくと、8月31日に公開された前回のコラム「『宮川選手=正義、塚原夫妻=悪』はまだ早い」で書いたように、現段階においても善悪を断定したいわけではありません。塚原さんのコメントには、ビジネスパーソンの誰しもが犯しがちなミスが含まれており、それを防ぐという意味で反面教師にしてほしいのです。

すぐに否定される「想定問答集」の甘さ

番組冒頭、塚原副会長が生出演に至った理由について、「大事な試合を控えていて(10~11月の世界選手権)、選手たちに大変な迷惑をかけている」「とにかく早く過熱報道を鎮静化したい」と語りました。その理由に異論を挟む人はいないでしょう。

しかし、下記に挙げるコメントには、「その言い方はマズイのでは?」と思わせるものが多かったのです。

「パワハラ」という言葉について話を振られた塚原副会長は、「われわれもパワハラの定義はわかっているんですけど、いろいろな判断基準がありますでしょ。われわれは『選手やコーチに指導をする』という役割を実行してきました」とコメント。「いろいろな判断基準」と言葉を濁すことで自分の見解を語らず、部分的な反省の意も表しませんでした。

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