トルコリラで「騙された」という日本人の甘え

売る側も問題だが表面利回りしか見ていない

トルコリラはこれからどうなるのだろうか。損をした投資家は、構造を理解して投資していれば別。だが「知らないから」と言って「100%売る側のせい」にする投資家は問題だ(写真:AFP/アフロ)

アメリカとトルコの間で生じた外交問題で、お盆の時期にトルコリラが大暴落しました。10年前、トルコリラの対円レートは1トルコリラ=90円台だったのが、8月の最安値では16円を割り込んだのです。

トルコリラ安は、日本にとって対岸の火事ではありませんでした。日本の個人が、高金利を魅力に感じて、せっせとトルコリラ建ての金融商品を買っていたからです。15%を超える利回りでも、これだけ急激な通貨安に見舞われれば為替の動きでやられてしまいます。今回のトルコリラ暴落をどう捉え、今後はどう対処すれば良いのか。草食投資隊の3人に聞きました。

小さい市場で同じようなことが起きると…

中野:トルコリラの暴落は、直接的にはアメリカとトルコの関係悪化によるものですが、なぜか、日本人も大きなとばっちりを被りました。

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藤野:日本人って、高金利通貨の金融商品が好きですからね~。

渋澤:トルコリラ建ての債券、トルコの株式や債券を組み入れて運用する投資信託、それにトルコリラのFX。

中野:この1年で、トルコリラは対円で50%弱の下落です。トルコの株式や債券を組み入れて運用している投資信託の運用成績は、かなり悪化しています。ちなみに一例を挙げますと、大和投資信託が運用している「トルコ・ボンド・オープン」の基準価額は、過去1年間で60%近くも下落しました。

藤野:ひどい話だ。

中野:通貨選択型ファンドのトルコリラ・コースで、欧州ハイ・イールド債を組み入れて運用している投資信託もありますが、相当ひどい状況になっています。そもそも欧州のハイ・イールド債市場なんて、市場規模がめちゃくちゃ小さいうえに、欧州は経済的にも地政学的にもトルコショックの影響を大きく受けるため、債券市場の流動性も一気に失われて、債券価格は暴落状態になります。加えてトルコリラも暴落していますから、債券価格暴落と通貨激安のダブルパンチで、運用成績はガッタガタになってしまうんです。

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