トルコリラの「再度の下落」はあるのか S&Pがトルコの格付け見直しを発表へ
[東京 17日 ロイター] - 午後3時のドル/円は、前日ニューヨーク市場午後5時時点とほぼ同水準の110円後半。トルコリラは19円付近で下げ止まっているものの、中国株は依然下落基調から抜け出せず、リスクオンにはなりにくい環境が続いている。
ドルは午前9時過ぎに111.05円の高値をつけてからじり安となり、110.72円まで下落した。午後は110円後半で一進一退となった。
きょうはS&Pグローバル・レーティングがトルコの格付け見直しを発表する予定。
市場では「トルコリラはうわさで売って、事実でも売られかねない」(FX会社)と警戒感が広がっているが、発表は米金融市場の終了後になる見通しだ。
トルコリラ<TRYJPY=R>は19円付近。対ドル<TRYTOM=D3>も5.85リラ付近で小動き。トルコは来週、イスラム教の祝日で21日から24日にかけて休場、20日も半日取引となる。「長い連休前に持ち高調整の売買が活発化するかもしれない」(証券)という。
ユーロは午前の取引で1.1389ドルまで上昇したが、その後は小動き。市場では「これまでサポート(下値支持線)だった1.15ドルが、完全にレジスタンス(上値抵抗線)に変わっている」(外為アナリスト)とされ、下値リスクが意識されている。
ユーロは15日に1.1301ドルと1年2カ月ぶりの安値をつけた。トルコリラ安やユーロ圏金融機関の対トルコ・エクスポージャーに関する懸念、イタリアの財政問題等がユーロ売りの手掛かりとなった。
イタリアのジェノバで高速道路の高架橋が崩落した事故に関して同国のサルビーニ副首相兼内相は、欧州連合(EU)の歳出規制がなければインフラをより良好に保つことができたと示唆した。一方で欧州委員会は、事故と歳出制限とは無関係との認識を示している。[nL4N1V74RC]
前日の海外市場では米中貿易交渉の進展に対する期待を背景に各国株価が上昇、外為市場では円が弱含みとなったが、トランプ米大統領は16日、協議再開を前に「中国は米国が受け入れ可能な協定を提示できていない」と不満をもらし、中国をけん制した。
市場でも「今回はトップ級会談ではなく、貿易戦争を落ち着かせる第一歩になるかもしれないとの期待を再燃させる程度」(外銀)との声が出ている。
ドル/円<JPY=> ユーロ/ドル<EUR=> ユーロ/円<EURJPY=>
午後3時現在 110.88/90 1.1378/82 126.19/23
午前9時現在 111.00/02 1.1370/74 126.22/26
NY午後5時 110.88/91 1.1375/79 126.15/19
(為替マーケットチーム)
記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら
印刷ページの表示はログインが必要です。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら