売りで攻めるヘッジファンドは勝てない? 「トルコリラショック」でも株はさほど下げず
トルコリラの急落による世界的な株安から一転、8月14日の日経平均株価は2万2356円(前日比プラス498円)と大きく反発した。13日の下げ幅(同マイナス440円)を即日で埋め、今年3番目の上げ幅となった。
一方、日柄(日数)面にも注目しておきたい。2016年以降の日経平均株価を振り返ると、底値をつける「一定の周期」が浮かんでくるからだ。足元の振れ幅の大きさは何を示唆し、底入れ時期はいつなのか。過去の8月の騰落率やテクニカルポイントもあわせて、今後の見通しを探ってみた。
日本株の底入れは「8月下旬」に?
まずは読者の皆様に率直に陳謝したい。前回のコラム「8月相場は上昇するのか、それとも急落するのか」では「三角保ち合いは本格上昇の前触れか?」と指摘したものの、日本株はいったん下振れてしまった(13日、同2万1857円)。しかしながら、足元の動きは三角保ち合いの下限で下げ止まったのち、大きく反発してきた(14日、同2万2356円)。これは三角保ち合いの最終局面を示す「下げの5波目」(トライアングル)が一巡したとの見方もある。チャートパターンが煮詰まるなか、日柄面にも目を移すと、底入れ時期が近づきつつあるように見える。
2016年以降の日経平均株価を振り返ると、安値と安値のボトム周期は下記の通りだ。
日経平均株価のボトム周期
① 2016年06月(1万4952円) 英国EU離脱決定 90日
② 2016年11月(1万6251円) 米大統領選 92日
③ 2017年04月(1万8335円) 仏大統領選 106日
④ 2017年09月(1万9274円) 北朝鮮リスク 100日
⑤ 2018年03月(2万0617円) 米中貿易摩擦 130日
※①~⑤の平均は103日
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⑥ 2018年08月(21857円) トルコリラ急落 97日(※8/13現在)
2016年6月の英国のブレグジット(欧州離脱)騒ぎが起きた日を起点にすると、日経平均株価は90~130日のボトム周期が確認できる。その安値は表の通り。株価を見るとわかるとおり、下値切り上げ型の上昇トレンドを継続。しかも、いずれの下げ局面も地政学リスクを中心とした海外要因だ。
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