8月相場は上昇するのか、それとも急落なのか 今の「中途半端な相場」は本格上昇の前触れ?
今年も8月5日から迎える全国高等学校野球選手権大会が始まる。記念すべき100回目の節目を迎える今大会のキャッチフレーズは「本気の夏、100回目。」だ。全国3781校から勝ち上がった56代表校が、甲子園球場で熱戦を繰り広げる。優勝校には深紅のチャンピオンフラッグが贈られる。
一方、2018年に入り日経平均株価はフラッグとは別の形の「ペナント型」の踊り場を形成している。これは高値と安値が収れんする「三角保ち合い」というチャートパターンで、今後の相場を占ううえで大切な「道しるべ」にもなりうる。果たして8月相場は夏枯れの「凡打」となるか?夏の株高という「ヒット」につながるか?テクニカル面からわかりやすく解説しながら、今後の見通しを探ってみたい。
日経平均はトレンドが継続している「三角保ち合い」
2018年の日経平均株価は三角保ち合いを形成している。これは代表的なチャートパターンのひとつなので、投資初心者の方はぜひ、この形が現れたときの基本(チャート分析するうえでの重要なポイント)を押さえておきたい。
三角保ち合いとは相場の勢いが一服したあと、高値と安値が収れんし、需給面での売り手と買い手が均衡している状態を示す。特に重要なのは、トレンドが継続していることだ。つまり、踊り場に入る前の株価トレンドが三角保ち合いの過程で継続され、再びトレンドが発生する。特徴としては、「最低でも5回以上モミ合う」なかで商いは次第に縮小していく。だが、株価の放れと同時に商いは増大する。また、その放れの振り幅は、三角保ち合いのなかでの最大振り幅が目安のひとつとされている。
では、この基本を押さえつつ、日経平均株価を振り返ってみよう。「北朝鮮リスク」で揺れた2017年9月安値1万9274円を起点にすると、18年1月高値24124円で上げトレンドが一服したのち、以下のように教科書のように「5回の三角保ち合い」に入っている。
① 2018年1月高値2万4124円からの下げ(※下げ幅3507円)
② 2018年3月安値2万0617円からの上げ
③ 2018年5月高値2万3002円からの下げ
④ 2018年7月安値2万1546円からの上げ
⑤ 2018年7月高値2万2794円からの下げ(※現在)
仮に、現在の動きが「三角もちあいの5回目」の過程とすれば、足元までの商い縮小も定石通りである。チャートパターンからみれば、日本株はそろそろ調整一巡があってもいいわけだ。昨秋からの上げトレンドを継続すれば、今後は何かをきっかけに商い増加とともに、株価が上放れする公算が高い。
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