やりたい企画をスッと通す人の「うまい発想」 上司も「上手にだましてくれ」と思っている

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上司を上手に“だます”ことができるかは、部下として腕の見せどころ(写真:xiangtao / PIXTA)  
「新しいプロジェクトを立ち上げたい!」――というときに、決裁を取らないといけない上司、許可を得なければいけない関係者、協力を取り付けなければいけない他社担当者などの顔が次々に思い浮かぶと、気持ちがなえてしまうかもしれません。イベントのプロデュース、コミュニティ作り、カフェの運営などいくつもプロジェクトを実現させてきたgood morningsの水代優氏(著書に『スモール・スタート あえて小さく始めよう』がある)によれば、「上司や他社を説得するにもコツがある」ようです。

まずは関係づくりための小さなステップを踏む

仕事で新しいプロジェクトを始めたいとき、自分がいるのが「小さな部署」であっても、他部署の協力をとりつけたり、ほかの企業とタグを組んだりすることで、より良いスタートを切れる場合があります。

「それがなかなか難しいのでは?」と考える人もいるかもしれませんが、そんなことはありません。僕の経験から思うのは、お願いの仕方を工夫すれば、企業・組織というものは懐(ふところ)の深さを見せてくれることが多いからです。

そのお願いの仕方の工夫とは「目先の売り上げなどのことではなく、もっと大局的なことをアピール」して、関係づくりの小さなステップを踏むことです。また、当然のことですが、「相手先ではなくて自分たちの利益になるオファー」は通らないということは、当然押さえるべき大事なポイントです。

たとえば、僕の会社の近くに本社があるカゴメ。カゴメというとケチャップやトマトジュースという印象が強いと思いますが、資本提携先の熊本の会社でベビーリーフの栽培もしています。栽培施設は熊本地震の被災地にあるので、僕らとしては日ごろから何かできる手伝いがあればしたいと思っていました。まずは、そのことをきちんと伝え、そして、「近くにある僕たちの店で、そのベビーリーフを使ってサラダバーをやるのでぜひ遊びに来てください」とも伝えます。

最初はそれだけで十分です。それまではまったくなかった接点が、小さくても生まれるからです。

もう1つ例を挙げると、クレラップでおなじみのクレハも近くに本社があります。でも、この本社で働いているクレハ社員は全体の一部。多くの人は、福島にあるいわき事業所で働いています。そして僕の店(ブックカフェ)では、いわきの食材を使っています。「いわきの食材だけで料理を提供する月もあるので遊びに来てください」とアピールしたら、社内報に載せてくれることがありました。関係づくりとしてはこれで御の字です。

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