――本作のオープニングは、アップルコンピュータの社内ミーティングで、初めてiPodを披露する場面から始まります。多くの人を魅了してきたジョブズのプレゼンを非常にうまく再現しているなと思いました。
あのシーンはアップル内部で行われたミーティングを基に作られているが、あそこでiPodを見せることこそが、ジョブズがやってきたことの集大成だったのだと思う。だから、僕も脚本家もアシュトンも、みんながあそこをきちんと見せることが大事だと思っていた。なので、アシュトンも仕草や歩き方などをジョブズに似せるようにした。
アップルの「ガレージ時代」から取材
――この映画を作る際に、いろいろな人にリサーチをしたと聞きましたが、どのような人にリサーチを行ったのですか?
主に一緒にガレージにいた初期のアップルコンピュータの人たち。ジョブズと一緒にインドに行ったダニエル・コトキとか、スティーブ・ウォズニアック以外は全員にインタビューをすることができた。ほかにも、できるだけいろいろな人に会いに行ったね。
――この映画を作っていて、まるで自分にジョブズが乗り移ったのではないか、という感覚はありましたか? たとえばスタッフにハードワークを課してしまったとか。
それはいつもだよ(笑)。僕は毎日、スタッフに無理難題を押し付けていて、まるで独裁者のようだった。ただ、僕という人間は、人の気持ちを推し量る協調性を持っているが、ジョブズはそうじゃなかった。つねに前を見て、世界を変えることができるのは何か、それを考えていた人だったからね。
(撮影:ヒダキトモコ)
記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら
印刷ページの表示はログインが必要です。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら
無料会員登録はこちら
ログインはこちら