たった一つの会議が歴史を動かした! 三谷幸喜監督が語る歴史の本当の面白さ

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国内の映画賞を総なめにした『ラヂオの時間』(1997年)以降、次々とヒット作を連発。今、最も次回作が期待される映画監督のひとりとなった三谷幸喜監督の最新作『清須会議』が11月9日に公開される。三谷監督が約17年ぶりに書き下ろした同名小説を原作にしながらも、小説版とは違ったアプローチで登場人物たちの頭脳戦、駆け引きを生き生きと描き出す三谷流人間喜劇となっている。
天下統一を前に、明智光秀の謀反による本能寺の変で命を絶たれた織田信長。1582(天正10)年6月27日に尾張国清須城で行われた「清須会議」とは、信長亡き跡の後継者問題と、秀吉によって討たれた光秀の領地再配分の取り決めを議題とした会議のこと。参加したのは、信長の重臣であった柴田勝家、羽柴秀吉、丹羽長秀、池田恒興の4人。本作は、日本の歴史上では初めて「会議の席上で歴史が動いた」と言われる「清須会議」を舞台に、登場人物たちがさまざまな駆け引きを繰り広げながら、だましだまされるさまを滑稽に描き出す。
今回は「会議好き」を自負する三谷監督に、本作が生まれたきっかけ、歴史を学ぶ意義、などを聞いた。

合戦よりも戦国武将の駆け引きに興味がある

――そもそも『清須会議』に興味を持ったきっかけが、小学校の頃に読んだビジネス書だったと伺いました。そのへんの経緯を教えてください。

タイトルがあやふやなのですが、10歳のとき、『戦国武将の人間学』というようなタイトルの本を叔父が読んでいて、それをたまたま見せてもらったのがきっかけです。もともと僕は歴史好きだったのですが、そこで初めて清須会議というものを知りました。

――そこからいつかはこの企画をやりたいと?

そうですね。なぜそれほどまでに清須会議に興味を持ったのかは覚えていません。ただ、僕は歴史物のドラマを見ていても、合戦シーンになると、とたんに自分のモチベーションが下がるのです。僕が見たいのはアクションじゃなく、戦国武将たちの生々しい駆け引きなのだと思います。映画で例えるならば、『十二人の怒れる男』のような、裁判物や法廷物が大好きでした。子どもの頃から、密室で人々の思惑が交錯するような作品に興味がありました。

――子どもの頃からですか?

もともと僕は学級会が大好きでした。自分が発言するのではなく、いちばん後ろの席から「うーん」と見ている感じでしたけど。学級会が白熱することはあまりないのですが、たまにいじめ問題などで盛り上がっているのを見るのが面白かったんですね。

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