アップルに対する考え方を変えなければならない
10月22日、アップルの今年の新製品発表会が、おそらくすべて終わりました。
今年も、われわれの概念を根底から覆すような製品は発表されず、既存製品の堅調な進化のみにとどまったと言ってよいでしょう。
ボク自身、心の奥底で少し期待していたので、残念だというのが率直な気持ちです。しかし、ボクたちはそもそもアップルに対する考え方を変えなければならないのかもしれません。
アップルにジョブズが復帰して以降、パラダイムシフトを起こすまでに成長した製品はいくつあったでしょうか?
これについては、ほとんどのアップルファンが同じ答えを出すと思います。1998年のiMac、2001年のiPod、2007年のiPhoneの3つです。
iPadを推す声もあるかもしれませんが、iPadはライフスタイルに多少の変化をもたらし、他のIT企業をタブレットフィーバーに巻き込むきっかけにはなったものの、前述の3つの製品のように、既存のパソコン、音楽プレーヤー、電話(むしろ小型端末全体か?)の概念を根底から覆すほどのパワーはありませんでした。ある意味、iPodに対するiPod miniやiPod nanoと関係性は似ているかもしれません。
アップルの最高傑作であるiMac、iPod、iPhoneの3つは、それぞれ3年、6年の間をあけて登場しており、iPhoneの登場からさらに6年が経過した2013年は、ボクも「何かが来るはずだ」と期待していました。
しかし、結果から見れば、アップデートにとどまりました。iPad Airは、アップルによる革新を渇望する人間の立場に立ってあえて意地悪な言い方をすれば、「薄く軽くしただけ」だし、OSやクリエイティブ系のコンシュマー向けソフトウエアを一律無料にしたのも、「企業が垂直統合を推進する過程においては意外でも何でもない」。
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