レゴランド、「値下げ」後にも残る3つの不安 開業2年目、大人を惹きつける魅力に欠ける

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東京ディズニーランド、東京ディズニーシーを擁する、国内テーマパーク最大手の東京ディズニーリゾート(TDR)は、1983年のオープン以来2016年までに値上げを繰り返した。開業当初は大人の1日券であるワンデーパスポートが3900円だったのに対し、現在は7400円。2倍近くになっているにもかかわらず、今も年間来場者数は約3000万人と高水準を維持している。

国内テーマパーク2位の、大阪のユニバーサル・スタジオ・ジャパン(USJ)は、2001年のオープン時に1日券の「スタジオ・パス」が5500円だったが、現在は7900円まで上がっている。強気な価格設定ながら、それでも近年の来場者数は右肩上がりにあり、年間1400万人を超える。

レゴランド・ジャパンは開業当初から、来場者を思うように集めてこられなかったように見受けられる。開業から半年弱の昨年9月18日に、「来場者数100万人を突破した」と発表したものの、そのプレスリリースに記載されていた「年間来場者数目標200万人」を達成した、という公式なアナウンスは現在までなされていない。

東洋経済オンライン編集部の取材に対し、LEGOLAND Japanはこの点に「株主総会での取り決めにより、数字に関しては公表しておりませんし今後も公表する予定はございません」(広報)と回答した。

初年度目標は達成できなかった可能性もある。オープン当初で最も話題性が高く、集客も多かったであろう最初の半年弱で100万人を突破するのがやっとだったのかも知れない。今回の値下げが、テコ入れに迫られた上での経営判断だったということは、否定できない。

料金改定前はよく晴れた日曜日でも空いていた

一般ユーザーレベルでも、その予感はあった。

筆者は値下げが明らかになる約1カ月前の今年6月24日(日)に、レゴランド・ジャパンを訪れた。よく晴れた日曜日にもかかわらず、園内は全体的に空いている印象を受けた。一つ一つのアトラクションのサイズが小さく、すぐに全体像が把握できる程度の広さだった。

筆者は優先搭乗チケットの「ファストパス」を購入したものの、ジェットコースターのような人気のアトラクションでさえ、最大10~15分程度しか並ばずに済んだ。午前11時から午後4時ぐらいまでの時間で、ほぼ主要なアトラクションを制覇し、園内もほぼ周り尽くせた。だからこそ、「これは集客に苦戦しているのではないか」と同行者や知人と話したぐらいだ。

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