池上彰が説く「女系宮家」という選択の現実味

皇位継承を確保するための諸課題

天皇のあり方、皇室のあり方を考えます(写真:Crisfotolux/iStock)

今から約2年前に天皇陛下がビデオメッセージを通じて、私たちに向けて表明した「おことば」。そこから2017年6月に「天皇の退位等に関する皇室典範特例法」が成立する過程では「皇室の将来」も大きな論点になりました。

拙著『池上彰の「天皇とは何ですか?」』でも詳しく解説していますが、実は特例法には、新しい天皇が即位されたら、安定的な皇位継承をするための検討をすぐに始めなさい、という「附帯決議」というものが盛り込まれています。その文章を見てみましょう。

<政府は安定的な皇位継承を確保するための諸課題、女性宮家の創設等について、皇族方の御年齢からしても先延ばしすることはできない重要な課題であることに鑑み、本法施行後速やかに、皇族方の御事情等を踏まえ、全体として整合性が取れるよう検討を行い、その結果を、速やかに国会に報告すること>

「皇位継承を確保するための諸課題」

ここで言われている「皇位継承を確保するための諸課題」とはどういうことでしょうか。

2019年5月1日に、現在の皇太子さまが新しい天皇に即位された後、皇位の継承順位は、1位が秋篠宮さま、2位が秋篠宮のご長男である悠仁さま。3位は天皇陛下の弟である常陸宮さまです。つまり、2019年5月1日以降、皇位継承権のある皇族は3人だけということになります。

すでに説明したように、皇室典範では、男系の男子が皇位を継承すると定められています。男系の男子とは、父方が天皇の血を引く男子のことです。ですから、愛子さまや眞子さま、佳子さまは男系の女子ということになり、皇位継承権はありません。

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