「退位した天皇」は歴史上、何をしていたのか 「5パターンある」のを知っていますか?
退位した天皇はどうなった?
退位した天皇は「上皇」と呼ばれます。「上皇」はそもそもは「太上天皇(だいじょうてんのう)」の略称でした。「太上」には、辞書によれば“最もすぐれたもの”という意味があります。
今回の天皇陛下の退位では、「天皇より上」という意味合いを避けるために、略称ではなく「上皇」を正式な呼称としています。
「上皇」と聞いてまず思い浮かぶものといえば、教科書でも習った「院政」でしょう。
「院政」を行い、大きな権力をにぎった「白河上皇」や「後白河上皇」の名は、耳にしたことのある人も多いはずです。
「白河上皇」は実質的な院政を開始した上皇で、後世「治天の君」と呼称されるほどの絶対権力を保持した人物です。
「院政」は、それまでは摂政や関白の地位についた藤原氏がもっていた政治の実権を、天皇家に取り戻したという意味で画期的でした。
しかし同時に、天皇家内に「天皇」と「上皇」という二重の権力状態が生まれることにもなりました。二重権力の状態は、平安時代末期には「保元の乱」などの争いが起きる原因にもなりました。
こうしたことが、「天皇の退位を認めない」という決まりに影響しているとされています。
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