外国人が心底驚いた日本人の「夏の過ごし方」 炎天下の中スポーツまでしちゃう根性
「暑中お見舞い申し上げます。厳しい暑さが続いておりますが……」
今年も暑中見舞いの季節になりましたね。皆様いかがお過ごしでしょうか。私はお陰様で、ギリシャで元気に過ごしています!
初めて「暑中見舞い」という存在を知ったのは、ある夏の日でした。日本人の夫がパソコンに向かってカタカタと何かを書いていました。それは何かと聞くと「暑中見舞い」と。そういえば、『サザエさん』で見たことがあるなぁ、というのが初めの印象でした。もちろん、『サザエさん』では、波平さんが筆を使って書いていたのですが……(笑)。
「お体には気をつけて」なんて大げさだと思ったけど…
暑中見舞いというのは、とてもすばらしい習慣だと思います。ずっと会っていない友人や知人と連絡を取るきっかけになりますし、そこから久しぶりに会おうか、なんて話にもなるかもしれません。ギリシャにもクリスマスカードを出す習慣があるにはありますが、書く人はあまり多くありません。
手紙を書くと、相手に「私はあなたのことを気にかけているよ」と伝えることができますよね。最近、剣道の先生からいただいた手ぬぐいに「聲無聴(こえなきにきく)」という言葉が書かれていました。調べてみると、「聲無きに聴き、形無きを視る」という言葉から来ているようでした。人が何か言ったりしたりする前に、それを感じ取って行動するということだそうです。
暑中見舞いはまさに、このような日本人の考え方を表していることの1つですよね。日本人は、見逃してしまいそうな小さな変化を読み取るのが得意で、それがきめ細かな対応など、日本ならではのサービスを可能にしているのだと思います。最近は、暑中見舞いを書く人も少なくなっていると聞きましたが、私にとっては、なくなってほしくない習慣の1つです。
それにしても、「厳しい暑さが続きますが、くれぐれもお体にはお気をつけて」なんて大げさな表現だなと、初めのころは思っていました。アテネの夏も暑いですが、みんなバカンスモードで、海に行ったりバーベキューをしたり、夏なりのゆったりとした生活をしているので、「お体にお気をつけて」というほどではありません。
むしろ夏は楽しくて、朝方まで時間を忘れてパーティをすることがよくあります。ついつい飲みすぎたり食べすぎたりしてしまうので、それを「気をつけてください」と言っているのかと思ったくらいです。
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