「生徒が先生をディスる道徳授業」の衝撃効果 ネット炎上を疑似体験させる中学校長の狙い
カードには、「うざい。」「無能。」「ばーか。」「頼むから消えてくれ」「トレンド入りワロタww」などと、罵倒するようなコメントが書かれている。
最終的に最も多くカードをもらった人が勝つことになるが、カードを10枚もらってしまうと「大炎上」で負けとなってしまうため、もらいすぎてもいけない。
実際に道徳の授業で行う場合は、ゲームのルールを説明した上で以下のとおりに進める。
1.実際に起きたTwitter上での炎上事案を提示
2.炎上を疑似体験し、その心理を体感
3.炎上しないためにどうすればいいのか議論する
4.議論した内容をまとめ、意見を発表する
5.ゲームを始める前の気持ちと向き合ってもらう
授業の準備段階では、生徒指導を担当する各学年の教師に対し、「大炎笑」を体験する機会を設定し、ゲームのやり方を学んでもらった。その後、各学年でその教師が中心となり、各学級で授業を展開することになる。
生徒たちがノリノリでゲーム
実際に授業を受けた生徒たちは、こちらが想像した以上にノリノリでゲームを行い、日頃の硬い雰囲気での道徳授業とは大違い。授業に対する食いつき方が違うと感じた。
たとえば、テーマを「先生ってどんな人?」にしたところ、生徒たちから「本当に勉強できるの?」「週末に東京でコスプレ」「ロリ以外愛せない」「家では赤ちゃん言葉を使っている」など、コメントが出てきた。
議論の場面では、「炎上させたくなるのはなぜ」から「炎上したときの気持ち」を話し合い、その後に「炎上させない心得」を考える。
「自分のコメントに責任を持つ」「過剰に反応しない」「書いたものを読み返す」などの意見に対し、教師が「それって本当にできるの」と現実にある状況に即したツッコミを入れるようにしている。
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