「パラスポーツ」専用施設が誕生した舞台裏 練習場所の確保にこれまで悩まされてきた
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2020年東京オリンピック・パラリンピックまであと2年余りに迫った6月1日、パラスポーツのために造られた体育館がオープンした。「日本財団パラアリーナ」という。
場所は、オリンピック・パラリンピックの会場が集まる地域の1つ、お台場にほど近い。「ゆりかもめ」に乗ったことがある方は知っているかもしれないが「船の科学館前」という駅の目の前にある。オープンから1週間後、利用が開始されたというので行ってみた。
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入り口を入ると、巨大な壁画が目に飛び込んできた。タレントの香取慎吾が描いたパラリンピック記念壁画をレゴで再現したもので、日本でただ1人のレゴビルダー、三井淳平氏の手によるもの。
見る人が見れば、これだけでも価値がありそうだ。
このアリーナの計画が始まったのは2017年1月ごろ。日本財団パラリンピックサポートセンター(以下パラサポ)の金子知史・推進戦略部プロジェクトリーダーによると、各競技団体や選手たちの声を聞くところから始まった。
パラスポーツを悩ませてきた課題
東京でのパラリンピック開催で最近はパラ・スポーツを扱うメディアも増えている。関心も高くなってきている。それでも、練習環境が大幅に改善されているわけではない。練習場所を確保するために日本代表であっても遠方まで行かなくてはいけない、バリアフリーになっていないので使いにくい、使えないといった悩みを持つ競技は多い。
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例えば、2016年7月に日本パラリンピアンズ協会(PAJ)が行った調査によれば、障がいを理由に施設利用を断られたり、条件付きで認められた経験があると答えたパラリンピアンが5人に1人はいるという。「そうなると、もう造るしかないんじゃないかということになった」と金子氏。
別途、パラサポがパラリンピック競技団体にアンケートをとったところ、10競技団体ほどが専用アリーナの使用を希望し、特に既存の施設から「床が傷つく、汚れる」という理由で断られることが多い車いすを使用する競技団体からは待望されたという。
このため、アリーナは車いすユーザーを重視した造りになった。総工費は約8億円。日本財団からの助成金を受けたパラサポが建設、管理・運営を行っている。
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