先進国で唯一「がん死」が増加する日本の悲劇

早期発見できれば95%治せる病気なのに…

手術、抗がん剤、放射線治療以外で、現在、科学的に有効性が実証されているのは「免疫チェックポイント阻害剤」による治療だという。

がん細胞にとっては体の免疫機能が最大の脅威ですから、がん細胞から免疫細胞に、『自分を攻撃するな』というシグナルのようなものを出しています。

免疫チェックポイント阻害剤とは、一言でいえば、そのシグナルを阻害する薬を投与するというもの。そうすることで、がん細胞に対しても免疫機能がしっかり働くようにする治療法です

専門医の知見から、現時点で有効と考えていい新治療法は、免疫チェックポイント阻害剤くらいだそうだ。

放射線治療なら「寝ているだけでいい」

中川氏によれば、「放射線治療は体を切り刻むことなく、入院もせず、がんを治せる治療法」だ。

欧米ではがん患者の6割以上が放射線治療を受けますが、日本では3割以下。放射線治療は、95%が通院による治療です。たとえば肺がんなら4回、前立腺がんなら5回の通院で、しかも1回あたりの正味の治療時間は2分程度。患者さんは痛みも感じず、寝ているだけでいいのです」

それでは実際にがんになったら、どのように治療法を選んだらいいのだろう。中川氏は放射線治療のスペシャリストだが、かといって放射線治療一択というわけではない。

出典:『最強の健康法 病気にならない最先端科学編』

がんが見つかった部位によって、とるべき治療法は異なります。がんは部位によって違う病気と考えたほうがいいですね。まず、『血液のがん』と呼ばれる白血病や、悪性リンパ腫、肺の小細胞がん、精巣がんなどは抗がん剤が中心です」

今、挙がったもの以外の固形がんは、薬だけでは治らないという。したがって手術か放射線治療かという選択肢になる。ケース・バイ・ケースとはいえ、まず一つ、目安として覚えておきたい。

次ページ手術か放射線治療か、その目安は?
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