がん予防には「禁煙」「肥満対策」が欠かせない 自治体のがん検診は、ひとまず受けておこう

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早めに禁煙すれば、その後の発がんリスクを下げられる(写真:Ljupco/iStock)
世の中には、実に多種多様な「健康書」が氾濫している。しかし医者によって言っていることも大きく違い、何を信じたらいいのかわからない。「人生100年」時代、本当に信頼できて、誰でもお金を掛けずに毎日できる簡単な健康習慣とは、いったいどのようなものなのか。
4月26日、東洋経済オンラインのメルマガでもおなじみのムーギー・キム氏の渾身の著作『最強の健康法―世界レベルの名医の本音を全部まとめてみた』(SBクリエイティブ)が、『ベスト・パフォーマンス編』と『病気にならない最先端科学編』の2冊セットで刊行された。本書は日本を代表する50名に上る名医・健康専門家による直接解説を、東大医学部で教鞭をとる中川恵一氏、順天堂大で教鞭をとる堀江重郎氏が二重三重にその正確性をチェックしたうえで制作されている。
東洋経済オンラインでは同書を元に、多くの名医たちが実践しているおカネの掛からない確かな健康法を紹介していく。第7回は、がん予防の心得を解説する。

がんを発症するリスクの一つに喫煙(受動喫煙も含む)がある。帝京大学医学部准教授の渡邊清隆氏はこのように警告する。

「喫煙は、肺がん、首やのどのがん、食道がん、胃がん、肝臓がん、すい臓がん、子宮頸がん、膀胱がんをはじめさまざまな部位のがんのリスクを上げることがわかっています。また、たばこの煙には、約70種類の発がん物質が含まれています。受動喫煙は、肺がんの確立したリスク因子であることから、他人のたばこの煙を吸わない、煙を吸わせないことも予防につながります。現に、たばこを吸っているがん患者では別の新たながん(二次がん)が発生しやすいことが明らかになっています」

出典:『最強の健康法 病気にならない最先端科学編」

適度な体重の維持も重要

しかし、現役の喫煙者であっても、救いようがないわけではない。渡邊氏は「なるべく早い時期に禁煙を達成すればするほど、その後の発がんリスクを下げることがわかっています」と語る。

「食生活や運動習慣においては、運動で大腸がんのリスクが低くなることが確実と考えられています。飲酒については肝臓や大腸、食道がんなどのがんでリスクを高めることから、適度な付き合いが望ましいです。なお、喫煙者では飲酒量が増えると、さらにがん全体のリスクが高くなることがわかっており、心当たりのある方は要注意です。一方で、野菜や果物は食道や胃、大腸など消化管のがんのリスクを下げると考えられており、野菜や果物不足にならないことが大切です」

また、適度な体重の維持も重要という。

過体重と肥満によって、食道、大腸、腎臓、子宮体、閉経後乳がんのリスクが高くなります。一方、やせすぎによるリスクも指摘されているので、適度な体型を健康的な運動と食生活によって維持することがポイントです」

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