先進国で唯一「がん死」が増加する日本の悲劇 早期発見できれば95%治せる病気なのに…

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治療法の選択次第で、その後の人生の過ごし方は大きく異なってくる(写真:mits/PIXTA)  
世の中には、実に多種多様な「健康書」が氾濫している。しかし医者によって言っていることも大きく違い、何を信じたらいいのかわからない。「人生100年」時代、本当に信頼できて、誰でもお金を掛けずに毎日できる簡単な健康習慣とは、いったいどのようなものなのか。
4月26日、東洋経済オンラインのメルマガでもおなじみのムーギー・キム氏の渾身の著作『最強の健康法―世界レベルの名医の本音を全部まとめてみた』(SBクリエイティブ)が、『ベスト・パフォーマンス編』と『病気にならない最先端科学編』の2冊セットで刊行された。本書は日本を代表する50名に上る名医・健康専門家による直接解説を、東大医学部で教鞭をとる中川恵一氏、順天堂大で教鞭をとる堀江重郎氏が二重三重にその正確性をチェックしたうえで制作されている。
東洋経済オンラインでは同書を元に、多くの名医たちが実践しているおカネの掛からない確かな健康法を紹介していく。最終回は、最善のがん治療法を解説する。

病気は予防するに越したことはない。それはがんも同様である。がんとは、遺伝子が傷つき、突然変異を起こした細胞が、とめどなく増殖し、臓器を侵食し、毒素を血中や全身にばらまく病気である。

発がんリスクを高める要因とは?

B型・C型肝炎ウイルスなどへの感染も、発がんリスクを高めるという。東京大学医学部附属病院放射線科准教授・中川恵一氏はこう解説する。

「B型・C型肝炎ウイルスが肝臓がん、ヒトパピローマウイルスが子宮頸がん、ヘリコバクターピロリ菌が胃がん、というようにウイルスや細菌などの持続的な感染によって、慢性的な炎症が起こり、細胞の遺伝子が損傷しやすい臓器環境が生じることでも、がんは発生します

出典:『最強の健康法 病気にならない最先端科学編』
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