残されたパラグアイ戦をテストに使う功罪

「8年前よりも深刻」な日本代表に求める覚悟

サッカーの国際親善試合、日本―スイス。後半、2点目のゴールを許したGK川島(右端)ら日本イレブン(写真:共同通信社)

同じ2018年ロシアワールドカップ出場国との本番前哨戦と位置付けられた8日のスイス戦(スイス・ルガーノ)を0-2で落とした日本代表。これで海外組を含めたフルメンバーでは昨年10月のハイチ戦(日産スタジアム)から7戦未勝利という泥沼に陥っている。

4月のヴァイッド・ハリルホジッチ前監督解任後、チーム状態が上向くかと思われたが、西野朗監督率いる新体制は先月30日のガーナ戦(日産)に続く2連敗。前者は新布陣の3-4-2-1で挑み、今回は慣れ親しんだ4-2-3-1の基本布陣で戦ったが、どちらもイージーなミスから2失点。日本はゴール欠乏症に直面するという本番ではあってはならないシナリオが現実になってしまった。

初戦までもう残された時間は少ない

「試合内容、特に守備の部分でよくなってきているのは間違いない」とキャプテン・長谷部誠(ドイツ1部・フランクフルト)が前向きに言い、指揮官も「私自身はネガティブに捉えていない。いいチャレンジをしていると思う」と語気を強めたように、前進している部分は確かにあるのだが、19日の初戦・コロンビア戦(サランスク)は10日後に迫っている。

今はチャレンジをする時期ではなく、チームを固めるべき時期。にもかかわらず、西野監督はいまだに3バックと4バックの併用を含め、さまざまな戦い方を求めてトライする考えを捨てていない。本番前最後のテストマッチとなる12日のパラグアイ戦(インスブルック)もここまで控えだったメンバーを中心に試合に出す意向だという。これには、どうしても違和感が拭えない。

同じくワールドカップイヤーに入ってから1勝もできないまま本大会に突入した8年前の2010年南アフリカワールドカップ直前もチームは大きく揺れ動いていた。

実際、指揮を執っていた岡田武史監督(JFL・FC今治代表)が壮行試合の韓国戦(埼玉)で0-2で惨敗した後、当時の日本サッカー協会の犬飼基昭会長に進退伺を申し出る事態にまで発展している。ただ、その直後に歯に衣着せぬ発言のできる田中マルクス闘莉王(J2・京都サンガ)らが口火を切って、超守備的な弱者の戦いに転換することを決断。その新たな一歩が5月末のイングランド戦(オーストリア・グラーツ)だった。

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