「契約結婚」をした2人が一番大切にした条件 「恋愛結婚じゃないから冷静に対応できる」

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――それは、なぜですか?

江添:多分、日常に飽きていたからだと思います。

シェアハウスに入居したのも毎日に飽きてきたからだったんですが、長谷川さんの提案があったとき、私はすでにシェアハウスでの生活に飽き始めていましたし、面白そうだなと思って確か「可もなく不可もない」って言ったんですよ。

実際、長谷川さんも「目の前にいるから挑戦してみるか」っていう感じだったよね。あとは、仲人の存在も大きかったかもしれない。

仲人さんのおかげで、譲れない部分を視覚化できた

――仲人を立てたんですか?

長谷川:シェアハウスに遊びに来ていた年の近い女の子が仲人的な役割を買って出てくれて。結婚するならどういった条件がいいのかを私たちから聞き出して、箇条書きにしてまとめてくれたんです。

仲人さんがなかったらお互いに踏み切れなかった可能性もあるので、お互いに譲れない部分を視覚化して話し合えたことがよかったんだと思います。

「恋愛結婚じゃないから冷静に対応できる」(写真:Nonoka Sasaki)

――契約結婚をされて4年目に突入するということですが、2人はどんな生活をされているんですか?

長谷川:彼も私も会社勤めなのですが、私は平日18時くらいまで働いて、 彼は不規則な勤務で夜も遅くなることが多いです。

なので、週2〜3日くらい一緒に夕飯を食べられれば良い方ですね。彼が料理を多めにつくっておいてくれるので、残っているものを自分のタイミングで食べる感じです。

――江添さんのほうが料理をされるんですね。家事の分担については、よくある夫婦ゲンカあるあるの1つですが、長谷川さんと江添さんの間ではどうでしょう?

長谷川:最初はどちらがお皿洗いするかでよくケンカしていました。私が誰かと食卓を囲めるのがうれしくて、率先して料理をつくることが多かったので、「お皿洗いくらいやってよ」と。

でも、彼の仕事柄どうしても帰りが遅くなってしまい、1人で食事をすることが続いたので料理をつくるのをやめたんです。そうしたら彼が料理をつくって、私が皿洗いを担当するようになってケンカはなくなりました。

誰かと一緒に生活している以上、価値観の違いでぶつかることはあると思うのですが、私たちは恋愛関係にない契約結婚だからこそ、「うまくいかなかったら別れてもいい」という前提のもと、お互いの考えていることを伝えて、冷静に対応できるんだと思います。

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