「契約結婚」をした2人が一番大切にした条件 「恋愛結婚じゃないから冷静に対応できる」

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――それで、出会って結婚したのが江添さんだった、ということですね。添い寝できるかどうかという基準はどういったところにあるんですか?

長谷川:うまく言えないんですが、横にいても安心して眠れる、という感覚的なところが大きいですね。だから、正式に結婚を申し込む前に、シェアハウスで一度試したんですよ。

――トライアル添い寝ですね(笑)。

長谷川:そうそう。仲人の子も一緒に、川の字になって添い寝して。そうしたら、よかったんですよ。びっくりするくらいフィットした。恋愛でなくても、人とのふれあいが好きな人なんだなってわかって。

江添:でも、たいていの男はそうなんじゃないの? 女にあぶれている男は世の中にたくさんいるから、適当に声かければよかったのに。

長谷川:その微妙なニュアンスが彼には伝わらなくてもどかしいんですけどね。

添い寝ができても性的な関係になって終わってしまうだけなら、たくさんの人とできることかもしれないんですけど、そうなると心のバランスを崩してしまうので、「フィットする添い寝だけができる人」を探していたのですが、それが難しい。

先ほど条件に見合えば誰でもよかった、とは言いましたけど、そういう人は20歳のときに出会った男友達と江添さん以外にいなかった。

正直なところ、江添さんとは共通の趣味もないし、お互いがどんな仕事をしているかもいまいちわかっていませんが、安心して添い寝できる相手だということが私にとっては最も大事なことだったんです。今はとても安定して満たされているというか、幸せです。

「お互いのパートナーと4人で暮らすのが夢」

――条件には「性的に拘束し合わない」という項目がありましたが、これはそれぞれ外に恋愛関係や身体関係があっても良い、ということですよね。お互いに恋愛の話はするのでしょうか? 恋愛関係にないとは言え、嫉妬はないのかなど、素朴な疑問が湧いてきます。

長谷川:しますします! まず身体的接触がある場合は性病のリスクがあるので、お互いに話すことは契約によって決めました。

私は恋愛関係と身体関係を別物だと考えていますが、身体的接触がなかったとしても恋愛の話を隠すような関係が嫌なので、それを話せないなら一緒にいられないんですよ。江添さんは恋愛の話をしても、悲しませたり嫉妬を買ったりすることがないので、すごく安心します。

ただ、私自身はやきもち焼きなところがあるので、江添さんが話すとムッとしてしまうこともあって不平等なんですけど(笑)。彼の寛容さに憧れて尊敬しているので、フラットに受け入れる努力はしたいなと思っています。

江添:無理だと思うな~。

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