「逃げ恥」「校閲ガール」心をつかむ3つの理由 ガッキーと石原さとみが可愛いだけじゃない

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「逃げ恥」、「校閲ガール」の人気の理由とは?(撮影: 編集部)

新垣結衣さん主演の「逃げるは恥だが役に立つ」(TBS系、以下「逃げ恥」)と、石原さとみさん主演の「地味にスゴイ!校閲ガール・河野悦子」(日本テレビ系、以下「校閲ガール」)が人気を集めています。

今秋から通常の“視聴率”に加えて、1週間の録画視聴を測定した“タイムシフト視聴率”と、両方を合算して重複分を引いた“総合視聴率”という指標が生まれましたが、両作とも予想を大きく上回る数字を叩き出しているのです。

初回放送は、「逃げ恥」が視聴率10.2%、タイムシフト視聴率10.6%、総合視聴率19.5%。「校閲ガール」が視聴率12.1%、タイムシフト視聴率9.7%、総合視聴率21.1%。今期の新作連ドラでトップクラスであり、タイムシフト視聴率が1~3%程度のバラエティ番組と比較しても、総合視聴率で上回っていることが明らかになりました。

ともに華のあるヒロインで「カワイイ!」という絶賛を集め、仕事シーンでも「面白い」という評価を受ける両作。類似点が多いように見えて、実は人気の理由は大きく異なっているのです。ここでは“仕事に対する姿勢”“人間性”“マーケティング”という3つのポイントを挙げながら、それぞれの魅力を探っていきます。

ユーティリティとスターの生かし方

1つ目のポイントは、ヒロインの仕事に対する姿勢。「逃げ恥」では新垣さん演じる森山みくりが事実上の家政婦を、「校閲ガール」では石原さん演じる河野悦子が校閲者の役を演じていますが、その仕事ぶりは対照的です。

みくりは、料理・掃除・洗濯などの家事をそつなくこなすユーティリティプレーヤー。「クックパッド」を使っているように目を見張るスキルこそないものの、幅広い仕事を忠実に遂行する計算の立つタイプであり、雇用主の津崎平匡(星野源)もその点を買っています。

一方、悦子は新人であるにもかかわらず、編集に口を出し、外出を繰り返して作家とも会うなど、校閲者の仕事を超えて活躍するスタープレーヤー。表紙の英字スペルを間違えるなどの凡ミスがある一方で、大物作家たちの心をつかむビッグディールが得られるタイプであり、上司の茸原渚音(岸谷五朗)もその点を買っています。

みくりと悦子を見ていて気づいたのは、両者とも自分の意見をはっきり口に出していること。みくりは温厚で控えめに見えますが、炊飯器の購入や引っ越しの優先順位などで、自分の意見をしっかり伝えていましたし、悦子は言うまでもなくつねに思ったことを口に出しながら仕事を進めています。

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