ガス・水道が止まっても1カ月は生きられる スマートハウスは古い? 最新の家はここまで進化
LIXIL(リクシル)住宅研究所が来春から発売する「レジリエンス住宅」は非常時の対応力を高めた。レジリエンスとは強靱性という意味で、生活インフラが長期にわたって停止するような大災害時でも日常に近い生活を送ることができる。通常のスマートハウスであれば3時間程度しかもたないところ、レジリエンス住宅なら1カ月間は日常に近い生活が維持できるという。
肝となるのが、150キログラム容量のLPG(液化石油ガス)バルクを備えた自律型コージェネレーション(一つのエネルギーから複数のエネルギーを同時に取り出す)システムだ。
蓄えてあるガスを用いて毎時1キロワットの発電ができると同時に、排熱を屋内の暖房などに転用する。
さらに、都市ガスの供給が途絶えた場合でも、バルク内に100キログラム程度のガスが残っていれば、1カ月程度持つ。これに太陽光発電や蓄電池、電気自動車などを組み合わせ、エネルギーをまかなう。
水に関しては、日常的に宅配水を利用する。玄関脇に備蓄用の大きめの収納スペースを配置することで日頃からの蓄えを意識づけ、非常時に備える。食料については備蓄のほかに、キッチンに設けた植物工場スペースや家庭菜園で生産した野菜などで食いつなぐ。
ブルーライトの調整で健康促進
こだわったのは、それだけではない。平常時には家の免疫力を高めることで住む人の健康回復を促す仕掛けもある。
たとえば、パソコンやLEDから発生するブルーライトは、眼精疲労や睡眠障害を引き起こすとして悪者扱いされているが、起床時や日中の活動時には身体を活性化させるという研究結果がある。レジリエンス住宅はこの点に注目し、日中は天窓などから太陽光を取り入れ、ブルーライトを積極的に取り込むよう自動調整する一方、夜間の照明はブルーライトを極力軽減させる。
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