ガス・水道が止まっても1カ月は生きられる スマートハウスは古い? 最新の家はここまで進化

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光、音、湿度で快眠を追求した寝室

就寝時、睡眠中、起床時にはブルーライトに加えて、音や湿度も調整する。就寝の1~2時間前からやや暗めの電球色の照明となり、副交感神経に作用する森や川の音がスピーカーから流れる。

睡眠中はデシカント空調によって湿度を一定に保ち、安定した眠りを確保。起床時は寝室の高窓から朝陽を取り込むとともに鳥の鳴き声などが流れ、気持ちのよい目覚めをサポートする。

また、玄関の手前に手洗い場を設けることで、花粉やPM2.5などを屋内に持ち込まない工夫を施した。玄関脇にはコートなどの収納スペースが置かれ、二段構えで室内に有害物質を持ち込まない配慮がなされている。住宅の販売価格は未定だ。

冬支度を急ぐ住宅メーカー

ハウスメーカーが次世代型のスマートハウスを立て続けに投入している背景には何があるのか。積水化学の高下プレジデントがしきりに口にしたのが「ポスト消費増税」という言葉だ。

通常、住宅は引き渡し時点の税率で消費税が課されるが、今回は特例として今年9月末までに建築請負契約を結べば、来年4月以降の引き渡しでも、税率を5%に据え置く措置が取られた。そのため、9月には相当程度の駆け込み需要があったと見られる。大手ハウスメーカー5社の9月の戸建て受注実績を見ても、前年同月比で17%増から74%増と会社によって開きはあるものの、軒並み大幅増となっている。

その反動が見込まれる来期は「ポスト消費増税で厳しい1年になる」(高下プレジデント)ことは想像に難くない。反動減の影響を抑えるため、高い付加価値が見込める新商品を投入することで、少しでも受注金額を上乗せしようという各社の思惑があるのは明らか。次世代型スマートハウスを舞台にした冬支度の開発競争は、今後さらに過熱していきそうだ。

猪澤 顕明 東洋経済 記者

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いざわ たかあき / Takaaki Izawa

1979年生まれ。慶應義塾大学卒業後、民放テレビ局の記者を経て、2006年に東洋経済新報社入社。『会社四季報』編集部、『週刊東洋経済』編集部、ニュース編集部などに在籍。2017年に国内のFinTechベンチャーへ移り、経済系Webメディアの編集長として月間PVを就任1年で当初の7倍超に伸ばす。2020年に東洋経済へ復帰、「会社四季報オンライン」編集長に就任。2024年から「東洋経済オンライン」の有料会員ページを担当。

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